もう15年以上も前にイギリスへ行ったとき、
通りすがりの人に
「Do you have the time?」と
何回か聞かれたことがあります。
一瞬、何のこっちゃ?って思いましたが、
すぐにわかりました。
でもこの「time」には、
何で「the」が付いているのでしょう?
今日はこの謎に迫りたいと思います。^^
英語では、時間を聞くときには、
☆ What time is it ? と、
☆ Do you have the time?
という聞き方があります。
「What time is it (now) ?」は、学校で習ったと思います。
でも「Do you have the time?」は、
習わないかもしれません。
さて、昨日に引き続き、
今日も「the」+ 「time」に注目です。
この表現、なぜ「the」がつくのでしょうか?
また「the」がつかないと、どうなってしまうでしょうか?
「the time」から考えてみます。
「the」は、「誰もが共通して分かるもの。
一つしかないもの」です。
と言うことは、「the time」は、
「皆に共通している時刻、皆にとって一つしかない時刻」になります。
それは、現在時刻しかないわけです。
だから「Do you have the time?」は、
時刻を聞いている表現になるのです。
一方、「the」をとって、
「Do you have time?」にしたら、
どういう意味になるでしょう?
これは相手に「時間があるかどうか」を
聞いていることになります。「time」は、
最初の例のように特定の時刻を表すのにも使われますし、
また一定の期間(つまり分、時間、日にちなどの期間)を
表すのにも使われます。これは、日本語と同じです。
「Do you have the time?」から、冠詞の「the」を
取り除くと、こういう風に使われます。
◆ 会社で、上司があなたの席へやって来ました。
資料をあなたに見せながら、説明をしています。
すると最後にこう聞かれました。
「これやってくれる時間はあるかな?」
★ Do you think you have time to do this?
★ Do you have time to do this?
上の言い方はどちらでも構いません。
上の言い方の方が少し丁寧な表現です。
この場合は、冠詞のない「time」です。
なぜなら特定の時刻を指しているわけではなく、
「それをやるための時間があるかどうか」を、
あなたに聞いているわけですから。
明日から、いろいろな「time」を使った表現を
取り上げてみます。
★ 「the」の説明はこちら。
★ 「time」に関しては、続きになっています。
[1] 「The time」 と 「Time」 の違い。( ↑ この記事です。)
[2] ニュアンスの違う時刻の聞き方。
[3] 「今回は違うのよ。」
[4] 「next time」 と 「the next time」。
[5] 「every time」の2つの意味。
[6] 皇太子も時間切れ。
[7] 数えられる「時間」。
私がどうやって29歳から英語を勉強し直し、
今に至ったのかの勉強法については、
こちらのPDFにまとめています。
ダウンロードはこちらから。