絶対話せる!英会話

2つのエコノミストより。

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2つのエコノミストより。

今日読んだ記事から一つずつ気になったことを書いてみる。

まずはイギリスのエコノミストより。
シュワちゃんがカリフォルニアで18歳以下の女性が中絶をしようとしたときに、その医者は必ず親に48時間より前に知らせなければならないというProposition73を支持しているという記事。またCMをばしばしとTVで流しているのだろうか。金があると法律にまで簡単に影響が及ぼせることになるな。
一般人に政治に興味を持たせるのにはいいかもしれないが、常にお金がある人が主張していることばかりが、人目につくことになる。それってフェアなのだろうか。

中絶問題。なぜかアメリカではこれが結構話題になる。日本では、選挙のときに賛成か反対かなんて主張する人はまずいない。しかしアメリカではこれが必ずトピックになる。私は常々なぜこの問題が選挙の争点になるのか、不思議だった。(今回の記事は選挙ではないが投票。)なぜそんな個人的なことをわざわざ法律で決めようとしたり、賛成か反対か意思表示しなければならないのか、私にはアメリカ人の感覚がちっとも理解できなかった。なので教授に質問したことがある。なぜ選挙のときにこれが他の政策と同じレベルで話し合われるのか。教授のお答えは「それは一般的に政治に興味がない人にとっても、わかりやすいテーマで、意思表示することによって、とある人たちから指示されることがあるから。」だった。

教授が意味しているのは、ターゲットはカトリックの人、もしくはキリスト教の一派。アメリカはキリスト教国である。宗教がとても大事な人たちが大勢いる。進化論を否定し、学校で教えることに反対している人たちもかなりいるらしい。それにしてもそんな個人的な考え方が政治家を選ぶ基準になるなんて、不思議な人たちだ。私なら例え多少の考え方の違いはあっても、国のことや我々一般の人に少しでも恩恵を与えてくれそうな人に投票するが。

ま、今のところ賛成45%、反対45%、決めていないが10%で、どちらに転ぶかは11月8日を過ぎてみないとわからない。カリフォルニア州を見てみると、teenager で母になるのは、Blacks と Latinas が特に多いそうだ。なぜそうなるのか冷静に考えてみれば、話し合わなければならない根本的な問題は中絶問題ではないということは誰の目にも明らかだろうに。

次に日本のエコノミストより。
今年ノーベル経済学賞を取った方たちのことが紹介されていた。何でもゲーム理論を確立した方々らしい。“ゲーム理論は,一般に利害の必ずしも一致しない状況における合理的意思決定や合理的配分方法とは何かということについて考えるための数学理論”だそうだ。何のこっちゃ?と思ったのだが、説明が分かりやすかったので、ふむふむと納得した。

その中で気になったのは、利害が一致しない場合でもあえて一歩引いてみることが、結局はお互いに満足する結果につながる、ということだった。
それは言えるかもしれない、と考えた。正面から喧嘩したときは(あるいは無視でもいいが)お互いに疲れるだけだし、冷静に話し合いも何もあったものではない。頭にくると物事が上手く考えられなくなる私のような人は特に、戦ってもちっとも得られるものがない。気分が悪くなるだけだ。大人になってから正面きって喧嘩したのは、アメリカにいたときのルームメイト二人くらいだが、はっきり言って、どっちもロクな終わりかたをしていない。お互いにどちらかが少しでも歩み寄る姿勢を見せれば、また結果は違っていたかもしれない。

でもヤツらには歩み寄れなかった。私が思うに、日本人相手よりもアメリカ人相手の場合は、こちらからの歩みよりは難しい。彼らは戦う民族だと私は思う。自分達が信じる正義のためには主張は曲げない、自分の主張を曲げることは負けること、と考えている人が、日本人よりは、はるかに多いと思う。強いものが勝つと思っているのだ。そういう人には歩み寄りを期待するだけ、自分がバカをみる。アメリカ人は、日本人よりもはるかに親切な人が多いのも確かだと思うが、その反面、全く人の意見を聞かず、根拠がなく自分の主張だけで生きている人もいる。それがまた極端だったり…。

多少はこちらが折れてあげてもいいが、ずっとし続けるのは無理だ。しかし一歩引いてみたほうが確かに物事上手くいくことが多いことは、過去の経験から分かってきた。なので話が通じる人(相手の話を聞く余地のある人、立場を思いやることのできる人)が相手の場合、そしてもし何かうまく行かないことがあった場合、一歩下がってみるのもいいかもしれない。自分も疲れなくて済むだろう。損をして得を取れ、という言葉もあることだし、しかもノーベル経済学賞をいただいたありがたーい理論だ。
心がけてみよう。(気持ちだけはね。)

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