絶対話せる!英会話

今日の授業で感じたこと。

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ふー。今は夜10時。試験2つもどうにか終え、一人で「乾杯、お疲れ」といいながらビールを飲んでいるのである。試験のことを書こうと思っていたのだけれど、それはまた後日。

今日の経済のクラスでは、試験が終わった後、ビデオを見た。San Diegoの不況と立ち直り、そして新たな問題についてのビデオである。San DiegoはMexicoとの国境の町、大不況の後、ハイテク企業の誘致で立ち直り、そして今はすぐ隣町のティファナ(メキシコ)に企業が移ってしまい、またしても人々が職を失い困っている、しかしティファナの経済が豊かになったかというとそうでもなく、メキシコ人の時給は1ドルちょっとで、以前よりも低水準、そして住んでいる家もボロボロというビデオである。

その中で、数家族が取り上げられ、それぞれが現状について話す。MBAを取っても、仕事がなく、スーパーで時給14ドルで働く若者、その父は軍隊でリストラに遭い、パイロットとしての職を失う。職探しをしたが見つからず、今は近くのドラッグストアで時給10ドルで働く。彼の家族は全員パートで働いて、14ドルが彼の家族の最高時給。しかし、とてもいい家に住んでいる。また別の家族はホテルでのマネージャとして高給をもらっているが、週に90時間働くお母さん、彼女の旦那は仕事をしながら、子育てに追われている。リストラに遭い、テンポラリースタッフとして働く女性。などなど…。

ビデオを見た後はまたディスカッション。皆自分の境遇と照らし合わせて、いろいろ意見を言っていた。私もこれに関しては結構言いたいことがあったのだけれど、なかなか手を上げて発言するきっかけがつかめず、またしても何も言えなかった私であった。

クラスメートの意見を要約すると、「あの家族(軍人だった父の家)どうして勉強して何かを変えようとしないのか」「あの大きな家を手放して、自分を磨く努力をしたらいいのではないか」というのが大多数。私ももちろんそう思う。あのメキシコ人のボロボロの家で一度暮らしてみたらいいと思う。皆自分の育った環境と照らし合わせて考えているみたいだ。コギャルみたいな彼女も、移住してきた彼も、私みたいにインターナショル学生な彼も、それぞれにかなりシビアな環境で育ってきたみたいだ。掘っ立て小屋みたいなところに住み、おじいさんは麻薬中毒、お父さんは働かないという環境で育ったクラスメート。また私の後ろの席のドイツ人の彼の両親は、トルコからの移民、そして未だに家族に仕送りをし、彼自身は高校卒業後、3つの仕事をかけ持ち、会社を設立、そしてどうにか学費を貯め、ここへやってきた。アメリカ人の彼の父は突然のレイオフにあい、家族ごと貧しい地域へ引っ越さねばならなかったなど…。

メキシコ人はここは世界一の国のはずなのに、どうしてこんなに皆が苦しんでいるのか、アメリカの国の仕組み自体がおかしいのではないか、と言っていた。私もまったく同意見。日本が不況かと思ったけれど、アメリカに比べたら、全然悲惨さがない。アメリカは確かに経済ではNo.1の国かもしれないけれど、生活に困っている人が異常に多いような気がする。お金がなければ健康保険にも入れず、町の病院へは行けない。保険がない人が行くCommunity Hospitalへ行けば、順番待ち。(知り合いのおばあさんが癌で、すでにあちこちへ転移してしまっているのに、先週までずっと治療を待たされていた)例え保険に加入したとしても、提携している病院へしか行けない。日本みたいにNational Health Insuranceがある国は、何てすばらしいのだろうと思う。日本の健康保険は、日本人が海外で治療を受けたとしても、国内と同様に70%を負担してくれるのだ。(ただし点数の計算が国によって違うため、安い国の方の70%)しかも私たちはどこの病院にだって行けるのだ。

あ、話がそれてしまったけれど、私が今日クラスメートの意見を聞いて感じたのは、皆それぞれに複雑な環境で生きているってこと。でもそれがこの国では当たり前で、皆そこから抜け出そうと頑張っているってこと。決して人のせいにしたり、育った環境のせいにしたりしない。自分の未来は自分で作るって信じていること。何だか日本でのほほんと育った自分が恥ずかしく思えるくらい、努力している人は、努力している。

日本の社会制度はよいと思うし、便利で当たり前のようにいいサービスが受けられることもとてもよい点だと思う。さほど努力をしなくても、路頭に迷うことはまずない。最低限の保障はされている。一方、アメリカではその最低限の保障はないに等しい。基本的な生活を送る保障もお金がなければ買えないのだ。だから皆が必死に学歴を作り、キャリアを作り、お金を稼ごうとする。そしてお金を貯めていい生活をしている人はWinnerなのだ。皆Loserになりたくないので、頑張る。どちらがいいとは一概に言えないし、私自身、アメリカをトータルで9ヶ月くらいしか見ていないので、まだ何とも言えない。

生活にしても、どちらにも長所、短所がある。家の広さ、物価、労働時間、勤務態度、生活のゆとりなどいろいろある。ただ私が嫌いだった国アメリカに戻って大学に行こうという気になったのは、さっき書いたように努力すれば何かが変えられそうな雰囲気と環境がここにはあるからだ。そしていろいろな文化と様々な国から集まった人たちと触れ合うこと。自分では知識として知っていたことも、実感してみないと始まらないのと同様に、いろいろな国の人とも接してみなければその国の実体はわからない。まだ始まったばかりではあるけれど、melting pot の中しか得られないことはかなり多いと思う。そしてこういう環境で勉強できることは幸せだなと感じた今日の授業だった。

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