さて、昨日は、
『must』 と 『have to』 の
違いについて書きました。
今日はそのときに出てきた
『must-buy』 について
書いてみようと思います。
『must』 は、もちろん昨日の
例のように助動詞として、
動詞にニュアンスを加える
(ニュアンスを変える)ものですが、
名詞でもあります。
日本語でも、「これはマスト!」と
言いますよね。『This is a must.』 で、
「これはあなたがしないとならないこと」
「持っていないとならないモノ」 という意味です。
それと似たような意味で、
『must-』 という接頭語があります。
これは、Macmillan辞書の説明によると、
【動詞とくっつく】 ことができます。
すると、その動詞を、
【形容詞】 や 【名詞】 のように変えることができます。
代表的なものは、複数の英英辞典にも、
すでに一つの単語として出ている
『must-see』や 『must-have』 などですね。
Merriam-Webster辞書によると、
『must-see』 は1946年から、
『must-have』 は1980年から使われ始めたそうです。
そう考えると、比較的、新しい表現ですね。
それが今では、『must-read』 や 『must-buy』
などのようにも使われます。その他にも、
いろいろな動詞とくっついて、
「しないとならないこと」などを表します。
インフォーマルな言葉ではありますが、よく見かけます。
さてそれでは、例を挙げます。
昨日言っていた 『must-buy』 を使ってみます。
◆ 「絶対に買った方がいいゲーム」
「”これは買いでしょ“ なゲーム」
☆ a must-buy game
この場合は形容詞。
「絶対損はしないから買った方がいいよ」
というゲームです。友達同士でも使えますし、
ネットでゲームのレビューを書くときに使われますね。
またネットのレビューページでは、
『Must buy!』 と言う表現を、
時々見かけることもありますが、
これは『You must buy this!』 の省略形、
または『A must-buy!』 の短いバージョンと
捉えればいいと思います。
日本語にすると、「オススメ!」という感じです。
文法的には正しくはないと突っ込む人もいそうですけれどね。
さて、もっと例を挙げます。
◆ 「あの映画よかったよー、
絶対見るべきだって。」ということを一文で言うのなら、
☆ That is a must-see movie.
これだけで、オススメしているのがわかります。
これも形容詞として使われていますね。
◆ 旅行などのお勧めスポットとして
「これは見逃せない!」と言うのなら、
☆ That is a must-see!
これは、ネットの口コミ旅行サイトで、
よく見かける表現です。これは名詞です。
◆ 「これは新米ママとパパに絶対必要なものです。」なら、
☆ This is a must-have for new moms and dads.
これも名詞。絶対にゲットしておいた方がいいもの、
持っておいた方がいいもの、とオススメしているわけです。
こういう風に、
『a must-see』『a must-have』
『a must-read』等々 は、
数えられる名詞なので、複数形にもなります。
複数形は、『must-haves』 と
英英辞典にも書かれています。
ちょっと不思議な響きですけれどね。
言葉って変わって行くものなので、
1980年頃から使われ始めたものが、
既に市民権を得て、
それが更に発展した感じなのでしょうか。
◆ たとえば、複数形の使い方としては、
大手のネットの本屋では、
『Must-Reads for Teens』 として、
オススメ本がまとめられています。
これは、「ティーンエイジャーが読んでおくべき本」
ということです。
◆ その他に、『must-』 という接頭語を用いて、
使われるものとしては、
『must-do』 や 『must-buy』 や 『must-get』 など。
その他も「しないとならないこと」なら、
動詞と組み合わせれば、まだまだいろいろありそうです。
でも、メジャーなものは、これくらいでしょうか。
ということで、『must-buy』 は、
「絶対に買わないとダメなもの」
「買わないと損するよーというもの」
よく広告などで使われるのでした。
さて、日本語でも「マスト」は、使われていますね。
でも雑誌で見かける「マストアイテム」と言うのは、
私は英語では聞いたことがないのですよね。
上の英英辞典の説明にもありましたように、
『must-』 という接頭語は、
動詞とくっついて使われるものです。
なので、日本語の「マストアイテム」は、
英語にすると、『a must-have』 か
『must-haves』 になると思います。
多分「絶対に持っているべきもの」という意味で
使われていると思いますので。
以下の記事は続きものですので、読んでおいてくださいね。
(1) 「しなきゃ」は、[must] or [have to]?
(2) Must-buy って何?(この記事です。)
(3) 「must」 と 「have to」 の違い。
(4) 言っても大丈夫な 「You must」表現。
★ 私の無料メール講座【使える英語学び塾】では、
こういう風によく使う単語や表現や、日本の多くの人が
すっきりと理解できていない文法、
似た単語の使い分けなどを解説しています。
ぜひこちらから登録してみてください。
★ この記事は、私の無料iPhone英会話アプリと同じ内容です。