絶対話せる!英会話

久しぶりの冷や冷や体験。

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それは運転中に突然起こった。フリーウェイを降り、交通量の多い道路を運転していたとき、いきなり車が止まったのだ。信号待ちをしていて、さぁ走るぞというときに、交差点を越えたところで、急に車が止まってしまったのだ。しかもハザードランプがつかない。電気関係の故障らしい、とはすぐに分かった。しかしこの交通量の多いハイウェイで、なぜに真ん中の車線を走っているときに、止まってしまうのか。後ろから来る車にいつ追突されても不思議はない状態である。さすがに今回はひやひやした。

すぐにAAA(日本のJAFのようなもの)へ電話をかけ、来てもらうことにした。道の真ん中でハザードも点けずに止まっているのは、かなり危険だったが、一人ではどうしようもない。仕方がないので、車のドアを少しだけ開けて、後ろの人たちに「動かない」ということをアピールした。 5分くらいは経っただろうか。一台のトラックが、私の車の後ろにハザードを点けて止まってくれた。二人乗っていた車から一人が降りてきて、私に言った。「押してあげるから。」とスペイン語で。交通量の多い道を20mくらい押してくれて、わき道へ動かしてくれた。そしてもう一人の人がハザードを点けながら、後ろをカバーしてくれた。これで後ろから追突される危険はなくなった。本当に助かった。しばらくしてAAA の牽引車がやってきて、会社の近所の修理屋へ車を運んでもらった。そして会社まで送ってもらった。

しかしこの修理屋(大手のチェーン店Pxx Bxxx。他に店を知らなかったので、選択の余地がなかった)夕方5時を過ぎても、まだ車を見ていないというのろさ。3回ほど催促の電話を入れたが、やっと電話がかかってきたのは、夜7時だった。つまり私が家へ帰った後にやっと車を見て電話が来たわけだ。私が車を持ち込んだのは、朝9時前だったのだが。

この日、私は会社の同僚に家まで送ってもらった。車を会社の側に置いてきてしまったので、問題は次の日の朝、どうやって会社へたどり着くか、だった。レンタカーを借りてもよかったが、どのくらい修理に時間がかかるか分からない状態では、レンタカーも借りたくなかった。週末に入ってしまうと、レンタカーも返しにくくなるし。

と言うわけで、バスと電車を使ってみることにした。幸い朝早く会社へ来る別の同僚が、私を最寄の駅からピックアップしてくれるということになった。そのため私は、その最寄の駅までたどり着きさえすればいいことになった。前日にバス停を見に行ったところ、バスの時刻表は、15分~25分の間に1本、という大雑把なスケジュール。そしてネットでバスの時刻表を調べても、路線の中の5地点しか、時刻が出ていない。分かるところのバス停から、最寄のバス停までを大体計算して、逆算して家を出ることにした。

そういうわけで金曜日は4:50 a.m.に起き、5時半に家を出た。早足で歩き、バス停まであと1ブロックというところで、バスが私の横を通った。この後は、ダッシュ。車道を全速力で走った、走った。幸い、バスの運転手さんは、私を待ってくれていた。恐らく1本バスが行ってしまうと、次はいつ来るか分からないという状態を理解してくれているのだと思う。

駅(LA Union Station)の側でバスを降り、駅へ歩いた。浮浪者がいるので、ところどころ道が異常に臭い。昔の西新宿の地下通路と同じ匂いだ。駅前にはガードマンが何人も立っていたが、駅構内に入ると、とてもモダンな作りでホテルのようである。さて、駅でややこしいのは、LAの電車は二種類あるということ。一つはMetro、もう一つはMetrolinkである。ちなみに相互乗り換えのような複雑なことは、ここではやっていない。

実は私、最初は切符の買い方がよく分からなかった。行きたい駅のアルファベットを押すようになっていたのだが、そんな仕組みになっているとは分からずに、何だこりゃ?と首をかしげてしまった。よくよく画面を読んでみたら、駅名のアルファベットを押せ、と書いてあったので、ふむふむ、と指示に従う。販売機もAmtrakの販売機と隣り合って並んでいて分かりにくい。しかも切符売り場に大きな路線図のようなものもない。路線ごとの小さなパンフレットは駅構内に置かれていはいるのだが、それがどこかは探さないと分からない。これじゃ、皆、電車に乗りたがらないよなぁ、と思う。

しかも高い。たった25km ほどの距離なのに、$6.75とは高いだろう。電車はとてもキレイで快適なのだが、片道でこの料金は高すぎる。恐らく1ヶ月定期のようなものは、もう少し安いとは思うのだが、乗換えができるわけでもないし、ただ真っ直ぐ行くだけの電車では、よほど自分の家と目的地(学校や会社)が徒歩圏内にない限り、使えないだろう。せっかく電車はキレイなのにもったいない。

というわけで、車で通常35分(朝の通勤時間帯で)の距離を、たっぷり2時間かけて会社にたどり着いた。この国って、車がないと、本当にどうしようもない作りになっている、ということを身をもって感じた公共交通機関での通勤だった。新鮮な体験ではあったものの。

そうそう、車の故障は、単に電気のコードがゆるくなっていた、というだけ。点検費+7ドルで済んだ。知り合いにこの話をしたら、やはり同様の経験があるとのこと。それにしてもフリーウェイで走っているときに止まらなくて本当によかった。高速道路でハザードも点けられずに、車が真ん中のレーンで止まっていたら、間違いなく突っ込まれていただろう。一昨日もフリーウェイの真ん中で逆さまになっている車を見たばかり。あのようにならなくて、本当によかった。不幸中の幸いと思おう。

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