今の若い方はご存知ないだろうが、昔日本の青年実業家が奥さんとLAを旅行中、銃に撃たれたという事件があった。この事件、当時は本当によくテレビで放送されていた。なぜかと言うと、被害者と思われた旦那さんが、実は別の女性と組んで奥さんを殺そうとしていたことが判明したからだ。そしてその方は今日、日本ではなくサイパンで逮捕されたらしい。アメリカは時効はないのだろうか。
この事件を通して、私は初めてLAという町を知ることになった。オリンピックの少し前だ。確かにこの町なら銃で撃たれたという事件があっても不思議はないかもしれないが、私が思うに一般の人が巻き込まれることはあまりないと思う。しかし、そう言えば、今の私のルームメイトがKorea Townからこのアパートへ移ることを決めたきっかけは、前の家の側で人が人に向かって銃を向けているところを目撃したかららしい。でもこの国、銃は許可さえ受ければ誰でも保持することができるので、誰かが誰かを狙っていたとしても不思議はない。最近もまた大学で銃乱射事件が起きたばかりだ。
それにしてもその昔の事件は、私に「LAは恐いところなのだな」と最初の印象を与えてくれた。そんな町に今私が住んでいるなんて、何だか不思議だ。