絶対話せる!英会話

Epidemiologyの授業を取って。

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昨日で3日連続のクイズと試験が終わり、やっと一息。先週の水曜日の朝から、昨日の水曜日の午後までは、本当によく勉強していた。まるで遊び時間がなかったかと言えば、そういうわけでもないが(他所様のブログにお邪魔したりとか、ニュースを読んだりはしていたが)、ずっと勉強していた。そのおかげで、結果は悪くはないと思う。

Epidemiologyの第2週目は、Age-adjustment mortality rateとKappa statisticsなどというものを教わり、何が何だかよく分からなかったが、テキストをまず読み、授業へ出て、家へ帰ってきてから授業のスライド(ネットで見ることができるがダウンロード不可)を見ながら授業を聞き(音声もある)、やっとどうにか理解して自分で計算ができるようになった。このクラスで困ることは、教わった次の週には、もうすぐにクイズがあることだ。私みたいに呑み込みが遅く、新しいことを理解して応用できるようになるために時間がかかる人にとっては、こういうクラスは厄介だ。物事を理解できるのと、実際にそれが使えるようになるためには、私には訓練が必要だ。だからきっと数学があまり得意ではないのだろう。

一つのことだけに集中できるのなら気分はラクなのだが、更に次の日には新しいことに移ってしまうので、毎日走っているような気分である。確か去年の夏にBiostatisticsを取ったときも、似たようなことを思った。感覚的には一年ぶりの焦燥感だった。

しかし今週はそれほど難しい内容もなく、とりあえず今のところは先週ほどの焦りは感じていない。が、毎日毎日新しいことを教わり、すぐにクイズの繰り返し。そうしている間に先週のことはすぐに忘れていきそうで恐い。

今週は何を教わったかというと、検査(健康診断など)の正確性がどの程度なのか、その検査値が決められる根拠となっているものは何か(Sensitivity & Specificity)、実際に検査結果がポジティブの人の中で本当に病気の人はどれくらいなのか、それらの値とIncidenceやPrevalenceにはどういう関係があるか、Prognosisのいろいろな計算方法などを教わっている。

将来、Epidemiologistにならない限り、これらの方法を使って計算することはまずないとは思われるが、やはりデータ(医療系の、あるいはそのほかの分野でも)をどのように読むかという力を養うためにはいいクラスだと思う。今後はまた統計の話も出てくるようなので、それらを思い出すいい機会にもなりそうだ。そしていろいろと厄介な計算も最初はまるで何を言っているのか分からないのだが、一度分かると解けるようになるので、意外に頭の体操のようで面白い。以前、微積分や三角関数をやり直したときにも同じことを思った。数学や統計のセンスは私には元々備わっていないが、やればできるようになる自分がいて、結構楽しんでいたりもする。

もがきながらも楽しんでいる中、今週授業で「へぇ、そういうものなのか。」と思ったのは、健康診断の結果や薬の効用などが、実は正確なものではないということ。というよりも100%正確なものなどは存在しないということ。ま、元々検査結果を全部信じていいわけはないだろう、とは思ってはいたが、検査の基準の決め方が立場によって異なるので、あくまで大多数がそこに入るという程度くらいにしか精度は上げられない。なぜなら検査の精度を上げすぎると(= Sensitivityを上げると)、誤ってPositiveな結果に含まれてしまう人が増えてしまうし、そうすると二次検査や高度な検査をするため、社会全体の医療の負担が増える。かと言って、病気でない人を完全にNegativeな結果を受け取るようにしようとすると(= Specificityを上げると)、間違ってNegativeと検査結果が出てしまう人が増えてしまう。これはもちろん治療の遅れにつながり、それもまた医療費の負担増となってしまう。

サイエンスって、白黒はっきりとするもの、という印象があったのだが、こういう矛盾点を解説されると、実はサイエンスって、どこまで行ってもすべてのことを解決できない、解明されないものなのだな、と思った。研究者はどこまで研究しても、終わりがないのだろう。

なぜだかは分からないのだが、私は昔から世界で一番幸せな職業は、研究者だと信じていた。研究者になれるほど頭がよくないので、単にそういう立場にいる人たちに憧れを持っていただけなのかもしれないが、とにかく一つのことをじっと突き詰めていくって、他の何よりも幸せなことだろうと信じていた。(実は今でもある程度はそう思っている。)

しかし、知り合いの大学院生から、日本では教授のお手伝いをするだけ、しかも足の引っ張り合いもあるし、手柄は全部上に持っていかれるし、人間関係も人数が少ないがゆえの苦労があると聞いた。もちろん研究者は研究者なりの苦労は多いとは思うが、会社で仕事をしている人だって、似たような苦労は多い。そう考えたら、結果を出そうと黙々とひたすら一つのことに研究できる方が、同じ組織に所属するなら、やはり幸せなことのように思えてしまう。学校のPublic Healthの教授たち(元医師が多い)を見ていると、使命感に燃えて楽しそうに見えるのだが、実際はどうなのだろう。

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