絶対話せる!英会話

授業を振り返る。「その2」の2/2

この記事は4分で読めます

(1 / 2 からの続きです。)

 

Harlem RenaissanceからBlack Aestheticを通して、

最後にAlice Walkerの“The Color Purple”を読んだときは、

私は涙が出るくらい嬉しかった。

やっと黒人女性がここまで来たのかと思うと、

もうひたすら嬉しかった。

 

最低な生活を強いられてきた女性が初めて、

神に疑問を持ち、女性としての性に目覚め

(しかも女性に対するものを含む)、

自立した一歩を踏み出したのだ。

何かに疑問を持ち、考え始め、興味を持ち、

耐えることだけを止め、行動を開始したのだ。

 

私は黒人でもないし、

理解できることに限界はあるとは思うが、

この本を読んだときに

「あぁ、やっとここまで来たのだ。」と思った。

 

少しだけ“The Color Purple”から抜粋してみる。

 

Here’s the thing, say Shug.

(Shugは女性の名前。今女性二人が会話をしている。)The thing I believe. [ … ]
It? I ast. (Itなの?ともう一人の女性が聞いている。)

 

私達日本人にはすこし分かりづらいのだが、

このときのアメリカ人(黒人、白人全て)にとって、

神は疑うべきない存在であり、

神だけが黒人にとって救いだったということを考えると、

登場人物が「神は彼じゃないのよ。それなの。」

と言ってしまうことは、

私達が考える以上の大きな意味を持っているのだ。

そして女性二人は彼である

(つまり男性である)神を否定し始めたのだ。

 

つまりこれは女性が初めて

何かを自分で考え始めたということ、

世の中で彼女達に押し付けられていることに

疑問を持ち始めたということになる。

 

教授曰く、Purpleはゲイやレズビアンを象徴する色でもあるそうだ。

意味はそれだけではないそうだが、

そういうこともここには含まれているそうだ。

(私のクラスメートアメリカ人でさえもこれは知らなかった。)

過去に黒人女性がどれほど悲惨な目にあってきたかは、

多分言わなくても誰もが想像ができると思う。

黒人であること、女性であることは、長いこと

社会の底辺で生活することを余儀なくされたということだからだ。

(白人からの迫害に加えて)

都合が悪ければ簡単にリンチなどで殺されてしまう黒人男性、

そういう被害者である黒人男性からも

更にレイプや家庭内暴力の対象となり、

犠牲者であった黒人女性たちである。

 

もし私が若い頃この小説を何気なく読んでいたら、

私は何もこの本から得ることはできなかっただろうと思う。

この授業を通して、

こういう風にこの本を読むことができて、

私は本当にこの授業に感謝している。

 

そしてもう一つ私がこの小説と同様に読んで嬉しかった詩は

Mari Evansの次の詩である。

黒人女性としての誇りと強さを堂々と詠っている。
(分の途中の空白はオリジナルの詩がそうなっているのである。)

 

I Am a Black Woman

I am a black woman
the music of my song
some sweet arpeggio of tears
is written in a minor key
and I
can be heard humming in the night
Can be heard
humming
in the night.

 

I saw my mate leap screaming to the sea
and I / with these hands / cupped the lifebreath
from my issue in the canebrake
I lost Nat’s swinging body in a rain of tears
and heard my son scream all the way from Anzio
for Peace he never knew …. I
learned Da Nang and Pork Cop Hill
in anguish
Now my nostrils know the gas
and these trigger tire / d fingers
seek the softness in my warrior’s beard

I
am a black woman
tall as a cypress
strong
beyond all definition still
defying place and time
and circumstance
assailed
impervious
indestructible
Look
on me and be
renewed

 

1. Nat, Nat Turner, Virginia slave who was executed in 1831 for leading a slave revolt
2. Anzio, A fishing town in Italy, which was the site of a sustained attack by the Germans on Allied forces in World War II.
3. Pork Chop Hill, The site of one of the last battles of the Korean War; it was ultimately abandoned by U.N. forces after multiple attacks by the North Koreans. Da Nant was a major American base in South Vietnam.

 

というように、

私がどれほどこの授業から多くのものを得たか、

そして初めて文学を理解するということが

どのようなものであるか分かった喜びは、

私の今日のエントリーを通じて分かっていただけると思う。

 

コミカレの授業の質は決して悪いものではないし、

得られるものが他の大学と比べると少ないかということは決してない。

何を勉強するにしても要は自分次第なのだ。

私はこの文学の授業から非常に多くのものを得た。

 

こんなに文学が楽しいものだったなんて、

まるで知らなかったし、教授にはとても感謝している。

この授業がきっかけで私のこれからの読書が

変わっていくことは間違いがない。

このクラスを取るきっかけがあったことをとても嬉しく思う。

そしてこういうことを経験できただけでも、

留学してよかったなと心の底から思っている。

 

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