本日も我が家の会話から
英語を紹介したいと思います。
インフォーマルな表現ですが、
お役立ち度は高いです。
それはなんてことはない単語二言です。
それでも私は昔TOEIC900あっても、
日本にいた頃は、こういう簡単な表現を
使いこなせていませんでした。
英語で「いや、あんまり。」
我が家のネイティブキッドとの会話です。
カリフォルニアの小学生は
一人での行動を許されていないので、
子供のことは毎日学校へ迎えに行きます。
帰って来て、「お腹空いた?」 と聞くと、
「いや、あんまり。」 という答えが時々返ってきます。
この 「いや、そんなでもない。」
「いや、あんまり。」 を英語で言うと、
こうなります。
★ Are you hungry?
★ Not really.
簡単ですね。「No.」 と言うと、
何だかキッパリと否定をする感じですが、
「Not really.」 と言うと、
少し曖昧さが含まれ
口調がやわらかくなる感じです。
日本語で考えてみても、それはわかります。
・これ、好きですか?
・「いいえ。」
こう言うと、口調が強くないですか?
日本語でも、「いいえ。」「いや。」と言うより、
「ううん、あんまり。」
「いいえ、そうでもないです。」
と言いますよね。それと同じです。
これは、家族や友人、同僚との会話でよく登場します。
私のアメリカ生活で、毎日どこかしらで
聞いているような気がします。
映画に行って来た後、友達に
「映画、面白かった?(映画を楽しんだ?)」
と聞かれたので、「いや、あんまり。」 と答えます。
★ Did you enjoy the movie?
★ Not really.
「今夜出掛けたい?」 「うーん、あんまり。」
★ Do you want to go out tonight?
★ Not really.
「寿司食べたい?」 「いや、あまり。」
★ Do you want to eat sushi?
★ No, not really.
「彼女のこと好き?」
「いや、そういうわけでもない。」
★ Do you like her?
★ Not really.
というわけで、これは基本的に日本語の
「いや、あんまり。」 と同じように使えます。
「No.」 の柔らかいバージョンなので
大変便利な表現です。しかし、一方で
白黒がはっきりしていることには使えません。
たとえば 「彼は遅刻したの?」 と聞かれたら、
答えは 「遅刻したか、してないか」
しかないわけです。そういう風に答えが
ハッキリしていることには、使いません。
これも日本語で考えてみればわかると思います。
「遅刻したの?」「いや、あんまり。」
これでは何が言いたいのかわかりません。
not really – 文の中で部分否定
この使い方に慣れておくと、
これを文章の中に入れても、
以下の文の違いがわかるようになります。
(1) I don’t really like him.
(2) I really don’t like him.
この2文、意味が違います。
「not」 が 「really」 の
前に来るか、後ろに来るかで、
意味合いが変わってしまいます。
つまり 「really」 の場所が、
文の意味自体を変えてしまうということです。
たった一語なのに。
(1) の方は、「Not really.」 と
少し曖昧さを出す上の表現が
そのまま使われていると考えれば
いいと思います。
「あまり彼のことは好きではない。」
と言う意味になります。
これで、I don’t like him. よりは、
キツくなくなります。というわけで、
これも部分否定として考えられます。
一方、(2) の方は、
「彼のことは本当に好きじゃないの。」 と
「彼のことを好きでない」 を
強調する言い方になります。
どうしてそういう意味の違いが
出てきてしまうかと言うと、こういう風に
それぞれ修飾するところが違うからです。
(1) I don’t really like him.
「not」 → 「really like him」
「否定」→「彼のことを『本当に』好き」
つまり、「彼のことを『本当に』好き」 を
「not」 で否定しているから、
→「彼のことはそんなに好きというわけでもない。あまり好きではない。」
図にすると、こんな感じです。
(2) I really don’t like him.
「really」→「not like him.」
「本当に」→「彼のことを好きではない」
「彼のことを 『好きではない』」 を
「really」 で強調しているから、
→「彼のことは、本当に好きではない。」
この文では、「really」は否定されてなくて、
「really」 は、その後ろの部分を
強調している形になっています。
これらは文の中で見ると、
よくわからなくなってしまいがちなのですが、
本日のたった二言のフレーズである
「Not really.」
「いや、あんまり。そういうわけでもない。」
を覚えておくと、そのまま同じニュアンスなので、
これから先もう迷わなくなると思います。
そういわけで、
「Not really.」 「いや、あんまり。」 を
今日中に覚えてしまってください。
not really の例
最後に、「not really」 を使った文を
いくつか紹介しておきます。
◆ 政治の話になり、どう思う?と
聞かれましたが、興味がないので、
「あまり政治には興味がないんだ。」 と答えます。
★ I’m not really interested in politics.
◆ 「最近、それを聞いて驚いた。」
という友達ですが、自分はあまり
驚いていないので、こう伝えます。
★ I’m not really surprised.
他にも、そんなに大した問題ではない。
★ It doesn’t really matter.
それはそんなに難しいというわけではない。
★ It’s not really that hard.
というようにいろいろと使えます。
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