絶対話せる!英会話

アメリカの保険って…。

この記事は3分で読めます

私はアメリカの保険と病院のシステムに常々首を傾げている。それは明らかに人のことを考えていない制度だからだ。日本で育ったので、Universal health insuranceがあるのが当然と考えている私には、アメリカの、貧乏人に冷たいシステムには納得がいかない。しかもたとえ貧乏人でなくても、いちいち面倒だ。

留学生は強制的に健康保険に加入させられることになっている。私が入っているのは半年で300ドルの保険だ。私は内臓は丈夫なのだが、皮膚科、眼科、耳鼻科にお世話になることが多い。そして病気ではないのだがじんましんがよく出たり、故障が多いため(腱鞘炎&腰痛など)病院通いが多い。すぐに病院に行かなかったため、おおごとになってしまったことが何度かあるので、今ではおかしいと思ったらすぐに病院へ行く人になった。しかしここアメリカでは、それはできない。

まず自分の保険がどこまで何をカバーしているか、調べる必要がある。もし自分の病気をその保険がカバーしていなかったら、自腹で払う必要がある。普通具合が悪くなってから保険の内容を調べるだろう。本当に具合が悪くて調べる暇もなかったら、どうなるんだか。おまけに自分が加入している保険が巷の全部の病院と契約しているわけではない。つまり具合が悪いな、と思ったら、
1.自分の保険でカバーされる病気かどうか、
2.保険会社と契約している病院はどこか、
ということを調べなければならない。
そして予約を取る。予約の電話でたまに2週間先の日程を言われたりすると、「おい、具合が悪いのは今なんだって!」と怒鳴りたくなる。

どうしても待てない緊急の場合は、病院のEmergency Roomへ行くことになる。かかりつけの医者なら診てくれることもあるだろうが、大抵の病院ではかなり待たされる。しかもEmergency Roomのある病院は、予約の取れなかった人、保険に加入していない人でいっぱいだ。具合が悪かろうが何だろうが、そこでひたすら待つしかない。しかしお金がある人はいい保険に入れるので、行ける病院の選択肢も広がる。死ぬか生きるかの病気だってあるだろうが、いい治療が受けられるかそうでないかは、いい保険に加入しているかそうでないかにかかってくる。

民間の保険会社がこの国の保険システムを牛耳っているので、全てが商業ベースである。救急車だってタダではないらしい。しかも聞いた話では数万円するそうだ。有料な救急車なんておいそれと呼べないぞ。この国は死ぬか生きるかもお金にかかっているというわけか?以前クリントン政権の下で民主党が公的な保険システムの導入を目指した。しかしその法案は民間の保険会社の徹底的なロビー活動にあい、消えてしまったとのこと。皆が公平に安心して病院に行けるシステムを作るよりも、一部の人の利益を守ることの方がこの国では横行するらしい。

実は今日病院へ行ってきた。私は保険があるので、保険会社のWebでどの病院に行くかを調べ、先週予約しておいた。この国では診察を受けるのが本当に面倒だ。

今日は保険がカバーしていないというcopayを受信前に払ってくださいと言われた。昨年病院に行った際にも保険会社と契約を結んでいる病院に行ったのだが、そのときはそれを支払わなくてよかった。なので、今回も払う必要はないと思っていた。その話をすると、全ては保険契約書に書かれているのでチェックしてくださいとのこと。今日行った病院も私が加入している保険会社ともちろん契約を結んでいる。うーん、保険会社と個々の病院の契約も違うのか?複雑すぎるぞ。

「保険会社に問い合わせてください」とお願いしたところ、すでにそれはチェック済みだとのこと。私は「それなら仕方ないですね」ということで払ったのだが、受付嬢はこう言った。「確かに保険会社に問い合わせて、Copayはカバーされないと聞いたのだけれど、保険会社の対応は人によって違うから、保険契約書をしっかり読んで、後でまた電話するとか確認したほうがいいと思うわ。」私が驚いて「だってすでに確認したのでしょう?」と聞くと「人によって言うことは違うのは当たり前だから、100%絶対っていうことはないのよ。」との返事。

保険でカバーできる内容を、保険会社が間違っているかもしれないって病院が考えるって、どういうこと?さらりとそういうことを言うということは過去にも間違いがあったってこと?保険がカバーするかどうかについての正確な情報を伝えるのは、保険会社の大事な仕事ではないのか?
保険会社が間違っているかどうかは分からないが、病院側がさらりとそういうことを言ってしまうところがすごすぎるぞ。やっぱりこの国の人の仕事振りってそんなものなのか…?

あきれている私にさらに追い討ちをかけるように、診察を受ける前に患者の責任だの、病院側の姿勢だの、情報公開についてだの、7ページほど紙を読ませられた。恐らく10箇所以上サインしたのではないだろうか。はぁ…、診察受ける前にぐったりしちゃうよ、全く。

ということで本当にアメリカの病院通いは本当に面倒くさい。アメリカにいると、日本はなんてすばらしい保険制度があるのだろうとつくづく思ってしまう。
処方箋を書いてもらったので、明日は薬を買いに行かなくっちゃ。手が痒くって仕方がない。

あわせて読みたい

  1. さていよいよ明日。

    2006年4月23日0:00

  2. 移民手続きいろいろ。

    2006年5月10日0:00

  3. おおっ、書類が届いた。

    2005年5月21日0:00

  4. I-797C。

    2006年5月11日0:00

英会話のスマホアプリ、作りました。

「絶対話せる!英会話」無料アプリ ★アメリカ生活の中で、実際に使われている英語表現をお届けしている無料スマホアプリです。11回目以降の音声は、このウェブサイトにて無料で聞くことができます。 こちらからどうぞ。

YouTube – 英語・発音・アメリカ生活

これをしないとあなたは英語が話せない

応援、ありがとうございます。

RETURN TOP
error: Content is protected !!