アメリカは本当に移民に優しい国だな、と私はいつも思っている。昨年グリーンカードをゲットしてから今まで、いろいろなサービスと恩恵を受けてきた。今回また更にそう思ったのは、学校から確実にFinancial Aidを受けることになったからだ。月曜日にFinancial Aid全ての手続きを終えていたので、何も心配はしていなかったが、今日はStudent Loan承認の手紙が、銀行ローン手続き代行会社(学校からの指定会社)から2通届いた。前の住所から転送されてきたので、実際は10日ほど前に発送されていたらしい。
私はBank of Americaから2種類のStudent Loansを借りることにした。奨学金、Grant、Work & Studyでかなりの金額を出してもらうことになっているので、実際に借りる金額はそれほど大きくはない。しかしいくら金額が少ないとはいえ、保証人もいない外国人に銀行がお金を貸してくれるなんて、日本ではあり得ない話なのではないかと思う。もちろん学校からの紹介なので、最終的には何があっても回収できると思っての融資なのかもしれないが。
銀行の対応にも驚くが、学校の対応にもさらに驚く。私は学費は免除である。(実際は免除ではなく、奨学金から支払われる。)そしてそれどころか、生活費、テキスト代、交通費、健康保険代、お小遣い全てを含んだ金額に対してにもお金が支給されることになっている。(ローンはあるものの、それは卒業後半年経ってからの返却。)これにより私は必要最低限のお金は何も心配することがなく、学校へ行けることになった。
日本でもこれだけのサービスが移民に提供されるのだろうか。調べたことはないのでよくは分からないが、日本では奨学金制度はアメリカほど発達していないような印象を受ける。例え日本人だとしても奨学金は一部のかなり優秀な学生のみにしか回らないのではないだろうか。一方アメリカでは、移民になれば私のようにほぼ学費がかからずに問題なくコミカレには通えるし、4年制大学に編入すればその分のお金はもっと支給されることもある。
移民にさえなれるのなら、教育費はほとんどかからないかもしれないと私は自分の体験を通して思う。ここら辺が、世界中からアメリカに人を引き付けている理由なのかもしれない。移民になれば、そして私のように一人身であれば、大学までの教育を終えるのに、お金はほとんどかからないかもしれないのだ。
コミカレ時代は少しは授業料も払っていたし、生活費は全て稼がないとならなかったが、私のように誰かの家に間借りするのであれば、週に3日も働けば生活はどうにかなる。私はレストランで4日、学校で1日働いていたので、実際は貯金も増えていた。そしてコミカレが終わって4年制大学へ編入することになった途端、今回のようなFinancial Aidが学費と生活費を助けてくれることになった。勉強に集中できる環境を作り出すために、学校と州政府が様々なサービスをオファーしてくれるのだ。移民に対してこんなに至れり尽くせりの手助けを、他の国も提供しているのだろうか。
驚くのは、私のような外国人に対してこういうことをしてくれるアメリカ政府と教育機関の寛大さに対してである。私は教育費、医療費に関しては、一般のアメリカ人よりもむしろ得をしている。(低所得者のため。)そうしてこういうサービスを提供することにより、アメリカは次々に優秀な移民を外国から集めることに成功していると思われる。(私は単に幸運な例外。)そして受けたサービスに感謝し、アメリカに恩返しをしたいという移民が増える。(実際に私の周りにこういう人はかなりいる。)実に上手くできた仕組みだと思う。そういう私も、外国人にも関わらず提供されるいろいろなサービスに、もちろん感謝はしているし、いつかどこかでお礼をしないといけないような気にはさせられる。(私がアメリカを好きかどうかということは別にして。)
まだトランスファー後の生活は分からないが、恐らく週に3日ほど働けば、お金の心配はそれほどしなくて済むだろう。アメリカは、上昇志向の人には本当に優しく接してくれる。そして移民を助ける環境もそろっている。今回援助されるFinancial Aidを改めて考えてみて、私はアメリカは本当に移民に優しい国だな、とまた思った。そして日本はここら辺をもう少し見習ってもいいかもしれない、とも思った。