先ほど、フィギュアスケートの世界選手権から帰って来た。1位は文句なしにキム・ヨナ。2位はカナダの選手。3位は安藤美姫選手。（昨日は敬称を省略したが、今日からは選手をつけることにする。）2位以下の選手の成績は僅差だが、1位と2位の差は信じられないほど離れている。
村主選手は今日も美しい滑りだった。回転技が見られなかったのが少し残念だったかな。個人的にとても好きなので。浅田選手もとてもよかったと思う。ただいつもに比べると何となくインパクトが足りなかったような…。しかし気迫は伝わってきた。これでもか、と思うほどの力強いステップの連続だった。安藤選手は今日のジャンプは完璧。（素人目には。）後半になっても、しっかりとジャンプを飛んでいた。滑り終わったときには、浅田選手よりは上に行くな、と思った。彼女のいいところは、滑っているときに他の選手よりも存在自体が大きく見えることだと思う。
キム・ヨナはもう文句のつけようがない。確か一回だけジャンプがうまくいかなかったと思うが、会場の誰も彼もが引き込まれてしまうほど。しかも3分45秒くらいに最後のジャンプを入れて、美しいだけじゃなく、ジャンプが得意なだけじゃなく、体力もあるのよ、と見せ付けた。
第３、４グループ（今日は4グループのみ）は、皆すばらしかったと思う。ジャンプが全く飛べなくなってしまったイタリアの選手のような人もいたが、ほとんどの人が自己ベストの点数を出していた。
表彰式を終えた後、上位3人の選手はスケートリンクの側に行き、サインや写真撮影に応えていた。私の席は上の方だったので、遠くの方から見ていたのだが、帰るときにふと、あ、今ならガードマンがいなくて中に入り込めるかもと思ったら、案の定、下の方の席に入り込むことができた。そしてリンクまでたどり着き、安藤選手に直接「素晴らしかったです。おめでとうございます。」と伝えることができた。彼女は「ありがとうございます。」と言って握手してくれた。へっへー、いいでしょ、日本の皆さん。彼女の手は冷たかったので、きっと寒かったのだと思う。こちらはスケート観戦ということで厚着をしているが、彼女たちはレオタードのような衣装だけである。
安藤選手とキム・ヨナは本当に人がいいんだな、と思ったのは、いつまでもサインと写真撮影に応じ続けていたからである。手がすっかり冷えてしまっているにも関わらず、ずっとサインをし続け、笑顔で写真に納まっていた。しかも隣の女の子と写真を一緒に撮っていたときには、ピース付きである。私のカメラの性能は最悪だったので、あまりいい写真は取れなかったのだが、それでも間近で写真を撮らせてもらうことができた。（こういうときはスピードが命なのに、次の写真がなかなか取れない私のバカデジカメ。カメラマンのアシスタントをしていた私からすると、最悪な代物だ。しかしそのときのフォトグラファーに言わせると、道具を選んだのは自分の責任なので、ま、こんなカメラを買ってしまったのは、自分の責任なのだが。次回は絶対に一眼レフを持って行こうと固く決意。あと紙も持参しよう。何か紙があれば、サインしてもらうこともできたので。）
ま、とにかくリンクまでたどり着き、安藤選手とキム・ヨナを間近で見ることができた。側に来ると、二人ともそれほど大きくないことに気がつく。こんなに細い体でどうしたら、あんなジャンプができるのだか、本当に不思議だ。キム・ヨナは近くで見ると、本当にかわいくて、まだ少女のようだ。とても顔が小さく、華奢な体つきをしている。この少女があんなにものすごい演技を見せたのかと思うと、彼女の持つ身体能力に感動してしまう。
更に外へ出てみると、今度はアメリカ代表のレイチェル・フラットがロビーで皆のサインや写真撮影に応じていた。彼女は本当に小さくて、かわいくて天使のようだった。ここでもまた写真を数枚撮らせてもらった。
というわけで、試合の他にラッキーなおまけもついていた今日の世界選手権観戦。とても気分よく帰路についた。(しかし私はリンクの側でマフラーを失くしてしまったらしい。安物だったので、ま、いっか。）
