絶対話せる!英会話

最近知った恐ろしい話。

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Community Health Scienceの授業で、「Race, Ethnicity, and Health」という本を、今学期は読んでいる。先日、その中のChapter3を読んだ。そしてそこには私が知らなかった恐ろしい事実が書かれていた。それはアラバマ州タスキギーという町で本当にあった人体実験の話だった。

このTuskegee Syphilis Study(梅毒の研究)では40年間(1932-1972)、399人の黒人男性がわざと梅毒の治療を受けられないようにされていたという。しかもpenicillinが開発され一般的な治療方法となった後も、病気のステージに応じてどのように病気が進行していくかを、わざと治療も受けさせずに(治療しているふりをしながら)観察していたという。

こういう人体実験の存在が世の中に知れ渡った後、黒人の人たちの間では公共機関が行う針交換プログラムなどには根強い不信感が残ったそうだ。Needle exchange programはこの梅毒の実験を思い出させ、黒人の人たちの間でgenocide(集団虐殺)ではないかと疑われることもあったという。

また1990年のSouthern Christian Leadership Conferenceによる調査では、1,056人の黒人の教会メンバーの35%は、AIDSは黒人に対する何らかのGenocideだと信じていると答えたという。もちろん今ではそんなことを信じている人はほとんどいないだろうが、当時はまだAIDSは新しい病気であったため、そういう反応もあったのだろう。

昨年秋のPublic Healthのイントロクラスの資料によると、2006年のアメリカ全体で新しくHIVに感染した人の予想人数は56,300人。そのうちの73%は男性とみられる。アメリカ全体では、100,000人に対してのHIVの感染数は、22.8人。しかしここで白人が11.5人なのに対し、黒人男性は83.7人。HIVは性感染以外では、ドラッグ注射(針を共用)、血液や臓器の受け取り、母から子供への感染などによりうつる。HIVの感染理由ははっきりとは特定できないが、それにしても黒人の人のHIV感染率の高さは異常である。確かにこれだけの差があると、黒人の人が実は黒人に対するgenocideではないかと疑っても不思議はないと思う。しかも20年近く前の調査なら、なおさらこの差は大きかったのではないかと思われる。

私はこの差は、環境が作っていると思っている。アメリカでは未だに貧富の差や住んでいる地域の影響などで、教育や生活レベルや家族のメンバーの一般的知識に大きな差がある。教育を受けていない貧しい地域に住んでいる人たちは犯罪に巻き込まれることも多いし、ドラッグなどに手を出す機会が増えてしまうことは、当たり前だろう。そういう環境の中で、もし針交換プログラムなどがあったとしても、それが信用できなくて拒む人がいるとすると、AIDSが増えていくのをただ見ているのと同じことになってしまう。

実は未だに黒人の人が受ける治療と白人の人が受ける治療には差があるという話も本には出ていた。(男性と女性の間の差もあるとのこと。)本では、心臓病での治療方法の違いを扱ったペーパーがいくつか紹介されていた。治療方法に関する決定では、医者が大きく関わっているらしい。

こういう本を読んでいると、どうも医療不信になりそうだ。もし自分の人種が他の人種よりも低いレベルの治療を受けさせられていると広く知れ渡っているのなら、確かに医者や公共機関のプログラムをどこまで信用していいのか分からなくなってしまうだろう。それにしてもそんな人体実験が、堂々と40年間も政府の研究として行われていたなんて信じられないほど恐ろしい話だ。

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