"Hotel Rwanda"を見てきた。POLの授業でのエクストラクレジットのために見てきたのだ。学校でAmnesty主催のプログラムだった。私は過去に一度だけ海外へユニセフを通じて募金をしたことがある。それはこのRwandaだ。母と5,000円ずつ送った。どこかの雑誌で、おびただしいgenocide(人種などに対する大量虐殺)の生々しい写真を見て、何かせずにはいられなくなり、母にも頼んだ。今日見た映画はまさにその内戦、大虐殺がテーマの映画である。
実際その場にいたら、間違いなく吐きそうだ。その前に気がおかしくなるかもしれない。何なのだろう?何で人が人をこんなに簡単に殺すということになってしまうのだろうか?何が何だかよくわからない。しかし私はこの映画を見るまでルワンダのことなんて、はっきり言って忘れていた。映画のワンシーンの台詞が思い出される。「この映像(ルワンダの現状)を見た人は「Oh, my God.」と言った次の瞬間にはご飯を食べるのさ。」それは、まさに今の私だ。その場では号泣したって、次の瞬間には現実に戻り、普通に日常生活を送るのだ。所詮、人間なんて他人事はあくまで他人事なのだろう。
私は当時、ルワンダで起きた虐殺の細かい事情はあまり知らなかった(歴史的背景)。どうやらこれも先進国の余計な介入や中途半端な統治支配が生み出した軋轢らしい。歴史を振り返ると、先進国のしてきたことはとても罪深い。ここではベルギーとドイツが関わっている。元々は大した違いのなかった二つの民族を彼らがはっきりと線引きをする。違う民族だからということで報復に報復ということになるのだが、それが先進国の都合のみで作られたものだとしたら、一体誰がこの数十万人の命の責任を取るのだろうか?
詳しくは、以下を参照。
http://www.amnestyusa.org/countries/rwanda/
http://c-cross.cside2.com/html/bp0ri001.htm
http://eisei.livedoor.biz/archives/12066571.html
(了解はいただいていない。)
映画の後、ウガンダから非難してきたという人の講演があった。かれの話もまた、とても聞くに堪えない話ばかりだった。殺人、レイプは日常茶飯事。彼は40歳くらいだろうか。大学を卒業後、政府から殺されるか、国から逃げるしか選択肢はなかったそうだ。治安は最悪で、内戦は20年続いている。彼が自分の周囲の人の話をすると、最後は殺されたという話で終わる。親戚、親兄弟、友人全て、今は一人も生きていないそうだ。
女子学生が兵隊二人にレイプされ、そこを通りかかったその学校の先生が注意する。そして二人とも、この"今日の後援者"の目の前で殺された。「何が起きているのか、何をしていいのか、全く分からなかった。」武器のみではなく、毒も使われれる。98%の国民は「No education. No adequate houses. No water. No education」とのこと。未来はとても考えられる状況ではない。
彼が一番興味を持っていることは「Human Rights」。思いのレベルは段違いだが、私もそのことには関心がある。
学生の一人が質問した。「自分達ができることでウガンダで一番必要とされていることは何でしょう?」彼は「Education.」と答えた。「Educate ourselves. Educate our congress, too.」International Criminal Court (ICC) のことについても触れていた。かれはGoogleで"Adam Branch "を検索すると、ICCがウガンダで何をしているかがわかると言っていた。後で検索してみよう。
遠い国、アフリカ。貧しさと特産品のみ知っているが、本当は全く知らないに等しい。AIDS、エボラ菌、内戦、水の確保に20マイル。私達が生きている社会にはないものばかりだ。それほど悲惨な状態とは考えてはいなかった。20年以上前に教わった社会の教科書と現状が何も変わっていないのはなぜだろう?一方で私達の社会のこの20年の変化は目覚しい。何が違うのだろう?
エクストラクレジットでなければ見落としていた映画かもしれないが、これは見るべき映画の一つだったと思う。教授に感謝しよう。