学校の新聞。10月28日の一面には、「Budget cuts suspend GE requirement」と書かれていた。それによると、学校のGE の必須であった“Writing II seminar”として扱われている科目を、2009年冬学期から取らなくてよくなるらしい。
私の学校では、GEのRequirementとして、何らかのWriting Seminarコースを取らなくてはならなかった。IGETC(カリフォルニアのGEの終了を示す)終えないでトランスファーした私は(あと1科目足りなかった)、トランスファー後、取る科目が3つに増えた。その中の一つのRequirementがWriting Seminarだった。私はTESOLを夏に取り、このRequirementを終えた。しかし2009年冬学期からは、卒業のための必須要件ではなくなったということらしい。折角取ったのに…。
何でもカリフォルニア州のUCへの予算カットの影響によりこのRequirementを失くすことにしたようだ。新聞によると、「The suspension was driven by economic necessity. The university wasn’t able to provide for the students.」だとのこと。そうなんだ…、と思っていたら、今日の新聞もまた予算カットによる影響の話が出ていた。「Fiscal woes impact admissions」。
最近の、そして予想される予算カットにより、Chancellor’s Enrollment Advisory Committeeは、入学許可のオプションに関していろいろと検討しているとのこと。何でもこの委員会は、Freshmanの数を減らす、もしくはコミカレ以外からの編入学生の数を減らすことにより、入学許可を与える学生数を減らすことも考えているらしい。
様々な予算カットにより、現在私の学校は1,475学生分、over-enrolledになってしまっているらしい。確かにこれは結構な数で、委員会は、入学する学生を削減するかどうか話し合っているところだと言う。
その他予算カットによる不足額を穴埋めにするために、州外もしくは留学生の数を増やすということも検討しているらしい。なぜかというと、カリフォルニア州の住民である学生の学費は、7,309.88ドルなのに対し、州外または留学生の学費は28,917.88ドルである。カリフォルニア住民以外の学生を多く受け入れれば、学費だけで単純に見れば、4倍も利益が上がることになるのだ。(ちなみに2008年現在カリフォルニア住民学生は、24,548人、州外の学生は1,097人、留学生は891人。)
しかしこれをあまりにも進めてしまうと、UCはカリフォルニアの公立大学であり、カリフォルニアの税金を払っている人に対しての義務が果たせなくなるのではないか、という心配もあるらしい。そしてもし来年の入学許可数を減らすことになると、低い社会経済立場にある家庭からの学生をも制限してしまうことになり、公立大学としてそういう立場のコミュニティを助ける責任を受け持ってきた今までの方針を台無しにしてしまうことにもつながってしまうという危惧もあるらしい。
この大学の経営や授業や将来の学生にも影響を及ぼす予算カット。私の大学は、全米一の願書を集めているにも関わらず、州の予算がなくなると、厳しい経営状態に立ち向かわないとならないらしい。
私はいつもsub-economyで生活してきたので、あまり世の中の景気に影響された覚えはない。仕事で沢山お金をもらったこともないが、それほど少なかったこともない。しかも世の中が不景気になる前に就職したため、そして転職する際もすぐに仕事が決まってきたので、世の中が不況になっても、実際に困ったことは一度もなかった。
最近友人から就職活動が大変になりつつあることを聞いた。去年の就職活動は売り手市場だったらしいのだが、今年はボストンフェア(何でも大規模な留学生を対象にした日本企業のハイヤリングイベント)でも内定者が、通常の年の半分ほどだったらしい。(友人情報によると、いつもは30%ほどの参加者が内定をもらえるところ、今年はその半分だったとのこと。)また就職氷河期と呼ばれる時代に戻ってしまうのだろうか。
今回は、私も卒業後に相当厳しい状況が待ち構えていそうだ。それにこの不景気に伴って、大学院への入学も更に難しくなるだろう。なぜなら仕事がなければ、大学院への入学希望者が増えるからだ。
いろいろと厳しそうだな、今後は。