私が住んでいる南CAは降水量が本当に少ないが、11月から2月の間は雨が降る。そして降るときは激しく降ることもある。今日はそんな雨の日。
外出する予定があったので、フリーウェイを運転。私が日ごろよく使うフリーウェイ10は、やたらと道のコンディションが悪い。晴れていても白線がよく見えないところもあるし、逆に古い白線と新しい白線が両方見えたりするところもあるし、おまけに道はガタガタ。つなぎ目だらけだし、時々まっすぐに入っている長い亀裂(数km続くこともある)に車輪が取られて滑ることもある。あちこちに破裂したタイヤの破片は落ちているのは当たり前だし、バンパーが落ちていることもある。(一度ナンバープレート付きのバンパーも見た。)日本の高速道路と比べたら月とすっぽんくらい違う道である。私の知っている限り、アメリカの高速道路はどれもよくない状態だが、その中でも、このフリーウェイ10はかなりひどい道路だと思う。
こんな道を雨の降る夜に走ると、白線がよく見えない。アメリカの高速道路は街灯が少ないので、車はライトを常に上向きにして走る。そうすると道路に貯まっている水(アスファルトではないので水はけが悪く、道路の上にはいつも水が残る。)がライトを浴びてキラキラと光り、自分が果たして白線の内側を走っているのかどうかがよく見えない。見えるところは見えるのだが、見えにくいところは全く白線が見えなくなる。仕方がないので、前の車が走っていたところを同じように自分も走る。つまり前の車の後ろをついていっているだけである。
アメリカ人、よくこれで走るよなー、と最初は思ったものだが、今では私も適当に走っている。つまり慣れだ。私は日本の完璧な高速道路しか運転した経験がなかったので、最初はどうやってこんなひどい道路を走ることができるのかが不思議だった。私は視力がいい。動体視力も悪くはないと思うし、空間認知能力にも問題はないと思う。そんな私なのだが、白線は見えない。アメリカ人は果たして白線が見えているのだろうか?私はいつも疑問だった。
そして日本から来たばかりの頃は、私は白線がしっかり見えないフリーウェイを走るのが何となく怖かった。しかしそのうちよく見えないことが当たり前になり、いつの間にか恐怖心はなくなった。白線なんて見えなくてもどうにか適当に走るという度胸と技術(?)が身についたらしい。
ま、問題なく走ることはできるようになったものの、このひどい状態ゆえに時々冷っとすることもある。LA近郊ではフリーウェイは生活になくてはならないものなのだから、もう少しお金をかけてもいいのではないか、と思う。運転者の慣れに頼らざるを得ない道路のコンディション、これって一体どうなのか、と思わずにはいられない。そんな危険がいっぱいのアメリカの高速道路、雨の夜の運転はできれば避けたい。