単語の意味は知らなければ分からない。そしてよく見かける単語であっても、言葉の本質を見抜いていないと、日本語での表面上の意味しか知らないために、文章全体の意味が分からなくなることがある。やはり英文をすっきり理解したいときには、個々の単語の意味もきちんと英英辞典で調べないといけないな、と時々思う。
今日初めてもう一つの意味を知った単語、それは「sophistication」。
私の中では、「洗練」という意味のみでしっかり脳に定着されていた。
細々と続けている「Instant Word Power」。今はSession28である。今朝の疑問はここから始まった。
最初に「?」と思ったのは以下の例文を読んで。
He had so little ________ that he believed every promise made to him.
で、ここに入れるのは、sophistication。洗練?んなわけないじゃん。おかしいぞー、と思って調べてみた。意味は、「世間ずれ、世間慣れ」ということだった。うーん、納得。そして次の例文。
She is a person of some _________, so don’t think you can fool her with anything so transparent.
なるほど。私の自分勝手な定義では、この言葉はいい印象の言葉だった。しかし世間ずれなんて、まるでいい意味はなし。
英辞朗で調べてみたところ、
【名-1】 洗練
【名-2】 (機械などの)精巧さ
【名-3】 高度な知識、高い教養、品のある趣味、あか抜けた性格[趣味]、素養
【名-4】 世間慣れ
【名-5】 詭弁、屁理屈
私が知っていたのは1から3まで。なんと詭弁なんていう意味まである。いい意味からまるっきり反対ではないか。こういう単語は気をつけないとなー。そういえば日曜日に松本先生もsophisticated はいろいろな意味があると、というようなことをおっしゃっておられた。
Merriam-Webster も調べてみた。
1 (a) : the use of sophistry : sophistic reasoning (b) : SOPHISM, QUIBBLE
2 : the process of making impure or weak : ADULTERATION
3 : the process or result of becoming cultured, knowledgeable, or disillusioned; especially : CULTIVATION, URBANITY
4 : the process or result of becoming more complex, developed, or subtle
Sophistry なんて全然いい意味ではない。そうか、それが一番最初に出てくるのか。Sophisticated と言うのは、何となく私の中ではもう日本語のような気がする。なので、その一面的な意味しか知らなかった。本当に日本語になってしまった英語には気をつけなくてはいけない。
sophos は、ギリシア語でwise ということらしい。なるほどね、wiseと聞けば、sophistry や sophistication がちょっとずる賢い意味を持つ言葉と言うのが分かる気がする。
こういう風に分析していくと、言葉は日本語に置き換えただけでは、その言葉の一面しか分かっていないということになる。できる限り、きちんと言葉の持つ本当の意味を会得したいものである。
さ、気を取り直して、スペイン語講座聞こうっと。こっちはまだまだ単語の表面的な意味すら分かっていない状態…。なので単純に楽しかったりする。単語の意味で苦しむのは遥か先だろう、きっと。