絶対話せる!英会話

生きていてよかったな、と思うとき。

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先週の日曜日、長崎からカステラが届いた。その前の週にお守りを送ったお礼のお返しで送られてきた。私は今年の年始に日本にいなかったので、年賀状を出しそこなった。その代わりに、暑中お見舞いを書いた。その後、その方からは手紙が届いた。15年ほど前に、九州の福江島で一度お目にかかっただけの方である。途中長崎に移られたらしく、連絡が途絶えてしまったが、その後ふいに電話があり、長崎市内で暮らしていることを知った。年に2、3度ほどの手紙のやり取り、そして数年に一度の電話、そんな関係が15年も続いている。

出会いは私が道端で寝ていたところを拾ってくれたところから始まる。当時の私は一人旅が好きで、よくカメラを3台ぶらさげて辺鄙なところをさまよっていた。そのときは九州の五島列島の福江島で教会へ行った。ユースホステルに泊まろうと考えていたのだが、その日はもう泊める場所がないと断られたので、港で野宿をしようと思っていた。まだ昼間で時間もあるし、ふと教会へ行った。行ったのはいいが、帰りのバスは2時間待ちだった。仕方がないので、バス停(というか道路で)で寝転がっていたのである。

そこを通りかかったのが、この文通相手である。はっきり言って、田舎のおっさんで危ないかな?と一瞬思った。しかしそのおっちゃんがでっかいカメラを持っていた。写真好きな人に悪い人はいない、と思い、これから夕日を撮りに行くんだよ、と嬉しそうに話すおっちゃんと一緒に写真を撮りに行った。福江の夕日はきれいだった。

その後、お寿司をご馳走になり、すし屋のおばちゃんと仲良く話した。おばちゃんがずっと「あの人は本当にいい人なのよ」と言っていた。その後、宿無しだった私はそのおっちゃん宅の離れに泊めてもらった。次の日は朝、港まで送ってもらい、お土産もいっぱい持たせてもらった。何であんないい人がいるんだろう?と思ったほど、いい人だった。

その後、意外に筆まめな私は手紙を書いた。そこからのんびりと文通しているのである。12年ほど前、私が手術をしたとき、自分で釣ってきたというイサキ10匹、鯛2匹が家へ届いた。退院祝いだった。

長崎市内へ引っ越してからしばらくは大変だったらしい。糖尿病で死ぬかと思ったと言っていた。それからもう5,6年経った。暑中見舞いの返事の手紙には、インシュリンをずっとうっていて、もう長くはないと思う、と書かれていた。お寺へ行き、お守りを買い、送った。

そうしたところ、カステラと手紙が届いたのである。お守りで泣けるほど嬉しかったと書かれていた。それを読んだら、私の方が泣けてきた。私の近況を聞いて、とても喜んでくれていた。実はおっちゃんは高校のときに英語クラブへ入り、外語大へ行きたかったそうだ。なので自分の分まで頑張ってほしいと書かれていた。普段は「自分の分まで頑張って欲しい」なんて言われると、「努力もしていないあんたの分まで頑張る気なんてないわっ」と思う私だが、今回はこの言葉がとても胸に沁みた。

人との出会いは不思議だ。一日しか会っていないにも関わらず、こうやってずっと続き、心が通い合う人がいる。その一日、一時間でもずれていたら知り合うこともなかった人が、15年もの長い間の新しい関係につながることもある。そしてそのおっちゃんは私と会えたことを、心の底から喜んでくれて私を応援してくれている。こんな私でも弱っている人を元気づけることができるということは、何よりも嬉しい。

これは恋愛とは全く異なったいい人間関係だ。私はこういう気持ちは恋愛感情よりも大事だと思う。なぜなら男女間の感情を超えたところで、人と人の心が交わったからだ。恋愛なんてはっきり言って誰でもできるものである。それよりもこういう心のふれあいの方が大事ではないだろうか。私は今後こういう関係をたくさん築けるだろうか。

私がそのおっちゃんを涙ぐませるほど元気付けたのは確からしい。そういうとき、こんな私でも生きてきた価値があったのかな、と少し思う。人に純粋に喜んでもらえるほど嬉しいことはない。生きていてよかったな、と思うのはこういうときである。

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