絶対話せる!英会話

POL SCIの授業から。

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試験勉強中、気になっていたニュース。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090321AT2M2000O20032009.html
http://www.nytimes.com/2009/03/20/business/20bailout.html?_r=1&ref=business

アメリカ議会って反応が早い。ま、これだけAIGの高額ボーナスに関して批判が集中していれば、今の時期人気を取るためにも、さっさと行動した方がいいと思う議員もいたに違いない。決して正義感に基づいての行動とかではなくても。しかしこの一般の空気を察してすぐに行動し決断する実行力、今の日本の政治家にはないものだな、と思う。空気を読むことが大事とされている日本社会の日本人よりも、今のアメリカ人政治家の方が空気を読むことには優れているみたいだ。

さて、昨日撃沈させられた試験の授業は、International Political Economyで、今の金融危機についても一時間勉強した。その日の授業は、このAIGのニュースにも関係があるので今日はそのことについて書いてみようと思う。その日の授業のタイトルは「Failure of Regulation」。

まず背景。規制緩和への動きがいろいろとあった。膨らむ借金(主に外国からの借金)、デリバティブとCDOs(CDO = Collateralized Debt Obligation債務担保証券)、格付け会社のcorruption、投資銀行の思い上がり(規制の失敗)などなど。アメリカは1970年代は規制があまりにも多い経済だったため、当時は経済界、学者たちも規制緩和をサポートしていたらしい。規制の強さはニューディールから続いていたとのこと。そういう中で規制緩和は始まった。

規制緩和はカーター政権時代から始まった。通信、航空業界、電気(後にCAではとてつもない失敗となるが)。更に加速し、銀行(1999年にはGlass-Steagall法が撤廃)、金融マーケットへと規制緩和は広まる。Glass-Steagall法撤廃にはPhil Grammという前上院議員が大活躍して、Gramm-Leach-Bliley Actという法律を1999年11月に通した。この新しい法律により、アメリカのホールディング会社は、銀行、保険、株などを1つの組織の元で行えるようになった。1997年頃までには、こういう規制は大抵の先進国では撤廃されていて、アメリカは日本と並び、2大規制大国だったそうだ。

規制緩和によりもたらされたものは、より複雑なデリバティブ、不透明なCDOs、投資銀行の拡大、新しいSEC rule 2004(これによりアメリカの大投資銀行は、かなり低いキャピタルしか持たなくてよくなった)。Bush政権は金融機関に自発的な規制を期待した。

しかし様々な危機が襲う。それはいろいろな用件が重なっていたのだが、まずアメリカ政府の膨らむ借金。ブッシュ大統領の減税、イラク戦争により、巨大な赤字が出来上がった。しかし外国人はアメリカにお金を貸したがる。(つまり国債を買ってあげるということ。ここで言う外国人は、中国、日本、韓国、ヨーロッパ。)金利を低く抑えておきたいFederal Reserveはインフレを避けるため、借金をし続けた。(= 国債発行)そしてこの低金利により、引き起こされたのが、アメリカの家の価格バブルとアメリカ人(一般人)の巨大な借金。人は金利が低ければ、消費や投資に走る。そして家の価格は急上昇。

そんな低金利に支えられアメリカの今のGDPに占める借金は去年の1月現在で325%にもなってしまった。しかも個人の貯金率は減り、2006年からはネガティブに突入してしまった。つまり貯金は全くなくて、それどころか借金を抱えているという状態。一部の人がそうならまだ話は分かるが、これはアメリカ人全員の平均。日本や中国のように人がせっせと貯金をする国からすると、考えられない状況。(ま、価値観は人それぞれだが。)しかも更に悪いことに、1998年頃からHome Equity Extractionが増え始め、2006年にはそれが$1,000 billion近くにもなってしまった。(あり得ない数字だと思うので裏づけを取りたいのだが、どこからの資料なのだか分からない。グーグルしてみたが見つけられなかった。教授の資料なので正しいものであると信じよう。)

さて授業の続き。人は何で借金をするのか?考えられる答えは二つ。一つ目は金利が低いから。二つ目は、アメリカ人のほとんどの人の実質賃金が長いこと上がっていないから。つまりいくらインフレは少ない、物価の値上がりは少ないとは言っても、賃金はそれ以上に停滞しているので、生活に困っている人が多いということ。実際、学費などの値上がりは相当なもので今ではアメリカ人一般家庭では大学へ子供を上げるのも大変と言われている。私の友人のアメリカ人も話を聞くとほとんどの学生が、自分でローンを組んでいる。

一体どこからそんなに国と個人の借金となるお金はやって来るのか?答えは海外から。外国人がせっせと投資と言う形で、アメリカにお金を貸しているのだ。まず国債。これは最近では中国がトップ。でも日本も負けていない。そしてサブプライム Mortgagesを沢山含むCDOs 。これも外国人投資家や銀行はたくさん買っている。もちろんアメリカの投資銀行もこれらを買っているが、ヨーロッパの銀行も相当投資している。(例外はスペインらしい。スペイン政府はこの手の投資があまりにもリスキーだったので、許可しなかったとのこと。)しかし、それにしても何でそんなに外国がこぞってアメリカに投資していたのかというと、それはMoody’sを含むアメリカの格付け会社がそれらにAAAを与え続けていたから。人は「AAAの会社なら安心な投資先」と思い込みいろいろと買ってしまっていたのだ。更にAIGの存在もこれを助けた。(あ、やっと最初とつながった。)AIGは「Credit-Default Swaps」というものを提供して、投資していた銀行や会社に保証を与えていた。これは債務不履行に対しての保険である。詳しくは以下を参照。
http://www.findai.com/yogo/0302.htm
http://www.toyokeizai.net/money/markett2/detail/AC/9d9bb1f676f7e62135444e3f6f6f9dbb/
http://www.104ka.com/2008/09/cds.html
(この方のブログがとても分かりやすいと思います。)

長くなってしまったので続きは明日にします。

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  1. 途中報告。

    2008年12月2日11:17

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