今日は「空気が読めない人」ということに
焦点を当ててみたいと思います。
日本よりもアメリカには、空気が読めない人は、
たくさんいると思います。なぜなら日本人と比べると、
人目を気にしない人、恥ずかしいと思わない人が多いですし、
またアメリカはいろいろな国から来た人たちが
集まっている国なので、日本のように
共通した感覚は存在しないからです。
でも別にそれが悪いかと言うと、決してそうでもなく、
あまり空気を読むことばかり気にし過ぎていては、
何もできなくなりそうですし、私は
「日本とアメリカの真ん中辺りが、
ちょうどよさそうな感じ」 と、いつも思っています。
先日、アメリカ人友人と会話をしていて
「空気が読めない」ということについて
話す機会がありました。試しに、
日本語をそのまま英語に直訳して
「空気(雰囲気)が読めない」、
これだけで意味が想像できる?」と聞いてみました。
すると、「あぁ、わかる、わかる。
そういう英語表現はないけど、
その直訳でも感じは伝わってくる。
言葉って面白いわねー。」と言っていました。
その後、「この日本語の「空気が読めない」
ということを、英語で何て言うか」について二人で話しました。
そのとき、いろいろな表現が出てきました。
なぜいろいろな言い方が出てきたかと言うと、
英語には、「空気が読めない」のように
様々な場面で使える便利な一単語が存在しなかったからです。
「空気を読む」 と言うのは、東アジア圏ならでは
強い文化の一部だと思います。ですが西洋圏では、
日本ほど空気が場を支配するようなことはありません。
なので、日本の「空気が読めない」に該当する、
ピッタリな英語表現もなさそうでした。
その場の状況によっていろいろと表現を使い分ける必要があります。
二人で「あーだ、こーだ」と出てきた表現を紹介したいと思います。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
★ She’s insensitive (to my feelings).
これは、英英辞典の説明ですと、
他の人の感情に気づかない、気づこうとしない、
自分がしたこと(しようとしていること)が
人を不快にさせたり、
心配させることに気づかない人。
日本語だと「無神経な人」でしょうか。
確かにそうやって無意識に失礼な人も、
空気が読めない人ですよね。
上の英文ですと、私の感情を害しても
気づかない人みたいな感じ。
★ She’s a party pooper.
これは他人の楽しみを台無しにする人。
または他の人、皆がやっていることに
合わせる(参加する)ことを拒む人。
これもある意味、空気の読めない人ですね。
たとえばパーティで皆が順番に何かをやっているのに、
一人だけ頑なにそれをすることを拒むとか。
あとは、イディオムで、「go with the flow」 というのもあります。
これは他の人がやっていること、
他の人の意見に同意するということ。
ですので、これを否定形にすれば、
人に合わせることができないという意味になります。
★ She can’t go with the flow.
文字通りの意味を取ると、
「流れが合って、その流れと一緒に進むことのできない人」。
それで「他の人に合わせることができない人」
という意味になります。
それで空気の読めない人。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「take a hint」 というイディオムもあります。
英英辞典でいい例を見つけました。
★ She hoped he’d take the hint and leave her alone.
「『彼が空気を読んで、私を一人にしてくれると
いいんだけれど』と彼女は思った。」
これが、日本語での「空気を読んで」に近いかもしれません。
「Take a/the hint」、これは
「言わなくても、人が望んでいることを察する」という意味です。
あとは何が周りで起きているか状況をつかめないから、
空気が読めないと言うのなら、
★ She just doesn’t get what’s going on around her.
「彼女は自分の周りで何が起きているか、
ただわからない人なんだって。」
みたいな感じでしょうか。
「What’s going on」 の代わりに、
「What’s happening」 でもいいです。
先日、親戚の女の子の教会のセレモニーに参加しました。
そこで突然大笑いをした人がいました。厳かな場所だったので、
「おい !」という視線が、その人に集中しました。
そういう場に居わせたら、「ちょっと場所を考えなさいよ。」。
これも 「空気読みなさい」 になりますね。
★ Just think where you are now!
で、最後に一番用途が広そうなのが、これです。
★ She’s in her own world.
「world」は、「universe」 でもいいわよ、と
アメリカ人友人は言っていました。
「でもそうすると、かなりものすごい広がりに
なってしまうけれど」と、笑っていました。
ですので、「world」 でいいと思います。
この表現ですと、
「彼女は彼女独自の世界にいる」
↓
つまり 「人とは違う世界にいる」
↓
「人とは違う『彼女独自の世界の常識』で動く」
という感じが出せると思います。
というように、二人で話していたら、
いろいろな英語表現が出てきました。
これは私と友人で考えた「空気が読めない」
という英語表現でしたが、状況によって
まだまだいろいろな言い方があると思います。
こういうこと一つをとっても、英語と日本語は、
本当に1対1にならないと思います。言い回しだけでなく、
言葉の根底の文化も違うからですね。
日本文化と、西洋の文化はかなり違いますので、
大抵の場合、日本語をそのまま英語に
訳すことはできません。ですから、
日本語から直訳で英語にするクセのある人は気をつけてください。
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