今日ニュースを読んでいたら、
知らない単語があったので、調べてみてみました。
そのときの意味の想像の仕方と、
単語の調べ方が英語学習にも役に立つなーと思ったので、
シェアしてみようと思います。
私が読んだ文章はこれ。
Associated Pressの12/2の記事です。
Macedonian police have used pepper spray and stun grenades to repel a group of several hundred migrants attempting to cross north into the country from neighboring Greece.
※Macedonia は、マケドニア。英語ではマセドニアと、ケの音が、s の音に変わります。
目次
and の働き
私が知らなった単語は、grenade。
でもその直前にペッパースプレーと
stun と言う言葉があるので、何となく意味は想像ができました。
調べてみると、小さな爆弾とのことでした。
でも爆弾と言っても、この文では私たちが想像するような
本物の爆弾ではなく、前に stun が付いているので、
一時的に感覚を鈍らせるための小型爆弾のようなものらしいです。
↓
stun は、皆さんご存知のように、スタンガン (stun gun) です。
日本語にもなっていますね。
というか、私は日本語の方の単語を知りません。
(そうそう、英語ではこうやって単語が二つくっついて、
一つの言葉みたいに扱われることもあります。)
私は、スタンガンを知っていたので、
何となくstun grenades も想像がつきました。
ペッパースプレーも理解を助けてくれました。
こういう風に、
pepper spray and stun grenades となっているときは、
and が似たような単語を結びつけているんだな、
と想像することができます。
名詞 and 名詞 みたいになっているときは、
同じようなものが並列されているからです。
ですので、わからない単語が出てきても、
「and」 の前と後ろは、
同じようなものが並列されるということを
知っていると、何となく意味が想像できます。
他動詞の現在分詞 & 過去分詞
で、今日は、「stun」 という単語にちょっと注目してみます。
折角スタンガンという単語も知っていることですし、
この stun を深堀りして、
周辺の語も覚えてしまいましょう。
stun は、他動詞で、
・(人を)驚かせる、衝撃を与える、という意味と、
・(一時的に)気絶させるという意味があります。
でもよく考えると、根本の意味は同じですね。
気絶させるのも、衝撃を与えることの一つですから。
そういうわけで、高圧電流を流し、衝撃を与えて
気絶させるもの、それがスタンガンなわけです。
私はあまり動詞のstun は見かけない気がしますが、
stunningly は時々見ます。
stun という単語と stunningly は
最初は結びつかないかもしれないのですが、
以下のようなルールを知っていると、
結びつけることができます。
他動詞のときは、形容詞の形を想像してみます。
stun は、現在分詞形が stunning, 過去分詞形が stunned。
surprise (他動詞)と似たような感じで変化すると考えると、
わかりやすいかもしれません。
他動詞が
現在分詞形になると、~をさせるものになり、
過去分詞形になると、~させられたで、
日本語では、~した、という表現になります。
<例>
It’s surprising. It’s shocking.
それは驚かせるものだ。 → それは驚きだ。
それはショックを与えるものだ。→ それは驚きだ。ショッキングだ。
I’m surprised. I’m shocked.
私は驚かせられた。→ 私は驚いた。私はショックを受けた。
他動詞は、よく使われるものは、
分詞の形で完全に形容詞化しています。
surprising とか、shocking 、
surprised とか shocked などですね。
これと同じで、他動詞 stun も、stunning で、
驚かせるという意味の形容詞になっています。
動詞の時と同じで、根本は同じものの、
意味的には何となく二つに大別されます。
・ extremely attractive or impressive
ものすごい魅力的、印象的。
・ extremely surprising or shocking
ものすごく驚かせるもの、ショッキングなもの。
私がよく聞くのは上の方の意味です。
形容詞 + ly = 副詞
また、形容詞に ly が付くと、副詞になります。
surprisingly, shockingly, luckily という形ですね。
現在分詞の形容詞 + ly の形です。
surprisingly = surprising + ly
shockingly = shocking + ly
luckily = lucky + ly
(yが i に変って、ly が付いています。)
副詞というのは、名詞以外のものを修飾します。
たとえば、very fast の very が、
この場合副詞です。
fast という形容詞を修飾しています。
で、stunning という形容詞にも、ly が付いて、
副詞になります。
意味は形容詞の時と同じです。なので、
ものすごく魅力的に、ものすごく驚かせるほど、という意味になります。
で、時々聞くのがこういう言い方です。
stunningly beautiful
もう驚くほど魅力的に美しい。
英語では驚いたときに、Wow. と言いますが、
(日本語で言う 「うわぁ。」 みたいな感じ。^^)
で、stunningly beautiful は、
思わず Wow と言ってしまうほど、
それほど美しいというときに使います。
She is stunningly beautiful. と言えば、
誰がどう見ても、驚くほどの美人です。
この stunningly と beautiful は相性がよく、
これが一番私が stunningly を見かける形です。
あとは、stunningly gorgeous とか。
単語のイメージの作り方 – Google.com の image を使う
試しに今、 google.com で
(google.co.jp ではなく、google.com の方で。
検索結果が違うので)
“stunningly beautiful” と ” ” で囲って検索してみてください。
そして検索したら、image をクリック。
すると “stunningly beautiful” に
関連する(美人の)写真が、たくさん出てきます。^^
そう、これが “stunningly beautiful” な人たちです。
こうやって単語を調べて画像で見てみると、
単語のイメージが頭にこびりつくと思います。いい意味で。
そう言えば、私も人生で一度だけ、
びっくりするほどの美人に出会い、
目がそらせなくなってしまったことがあります。^^
紹介されたとき、Nice to meet you.を
言い忘れるかと思ったほどの衝撃で、
一瞬固まって、目が奪われました。
Wow, これこそがまさに stunningly beautiful ! と、
その日一日思っていました。
ヴィーナスって、こういう顔だったのかなぁ、と、
彼女と話をしていても、顔から眼がそらせずに
そんなことを思っていました。^^;
話はそれてしまいましたが、
グーグルのイメージは、
自分の中での単語のイメージ作りになかなか使えます。
英単語って、実は、そういう自分の中のイメージ無くしては、
なかなか使えないのです。
(1対1で、覚えてもOKな語は除く。
<例>linguistics = 言語学> とか。
実は、単語帳で単語の日本語訳だけを覚えても、それは、
その単語の一部分だけを見ているような感じなのですね。
それだけでは、実際に使おうと思っても、
そういう単語は、自分の中に
しっかりと処理されて入っていませんし、使えません。
(また使い方も知らないと、使えません。)
ですので、時間がかかるように見えても、
そういうイメージの集積も、
実際に英語を使うというときには大事になってきます。
単語を覚えるというのは、単に日本語訳を
覚えればいいというそういうものでもない、というわけです。
どちらかと言うと、日本語訳よりも
そういうイメージで単語を捉える方が、
単語の本質を理解できます。
日本語訳だけ覚えても、単語は使えない
というわけで、単語はイメージを使って
自分の中にそのイメージの蓄積(使われ方の知識の蓄積)が
大事になってきます。
そしてもう一つ大事なのが、新しい語を覚えたら、
既に知っていた知識とつなぐことです。
これは、単語のネットワーク化と言います。
私は今日、 grenade という単語を調べて、
頭の中で単語のネットワークを「再」構築しました。
つまり、stun grenade を、
stun gun, stunning, stunningly などの
既存知識と結びつけ直したわけです。
こういう単語のネットワーク作りが、
単語を覚える作業をラクにしてくれますし、
最終的にはその単語をすぐに引き出せるようにしてくれます。
なぜなら、そうやって結びつけられた単語は、
単に日本語訳だけを覚えた単語よりも
深く頭の中で処理されるからです。
ということは、忘れにくい。
そしてさらには思い出しやすいからです。
単語の日本語訳だけを覚えるというのは、
その単語の一部分、つまり氷山の一角しか
見ていないようなものです。
(でも最初は、そこから入るしかありません。
私も中学生の頃から、単語帳で単語を覚えて、
イメージや使われ方については、
後から肉付けしてきたような感じです。)
ですので、単語を覚えるときには、
文章などで実際に使われている例を
たくさん見ることが大事になってきます。
(要はたくさん聞く、見る、読むことです。)
たくさん例を見れば見るほど、
知っている知識が増え、単語の意味がよりよく
理解できるようになってきます。
そしてそれだけ単語のネットワーク化も進み、
実際に使える単語のイメージもできあがっていきます。
時間はかかるのですが、
こういう風に stun という単語一つでも、
いろいろと意味の広がりを知ることができます。
ですので単語を単語帳で覚えたら、
それで終わりではなくて、
また同じレベルの単語帳を買ってみるとか、
先ほど挙げたように google.com で検索して、
image を見てみるとか、いろいろとやってみるといいと思います。
google.com の image で検索してみると、
頭の中にそういう画像が残り、
単語がイメージしやすくなるので、お勧めします。
また、英語が少しわかるのなら、
英英辞典で意味を調べると
日本語訳ではない 「こんな感じ」 という
自分なりのイメージを作ることもできます。
それに英英辞典では、例文がたくさん出ていますから、
使い方を知るのにも、英英辞典は最高の教材です。。
(本当の初心者の方には、このやり方はちょっと難しいですが。)
こういうことをやっていくと、
確実にその単語が身になっていきます。
と、ここまで読んで、こう思った人もいるかもしれません。
「えー、いちいちそんなことしないといけないの?
大変…。じゃ、一体いつ英語が使えるようになるのだろう?」と。
そういう風に真面目に思ってしまう方は、
「そっかー単語の広がりって面白いなー。へぇー。」と
なるべく発想を変えて、楽しむようにしてください。^^
無理して、一つ一つ全部そうしようとしなくていいと思います。
何事も楽しめなくなると、やりたくなくなりますからね。
というわけで、単語の意味の広がりやイメージの掴み方を
シェアしてみました。
遠回りに見えるかもしれませんが、
英語ユーザーになるためには、
こういう単語のイメージやネットワーク化は、
必ずどこかでやる必要があります。
私がどうやって29歳から英語を勉強し直し、
今に至ったのかの勉強法については、
こちらのPDFにまとめています。
ダウンロードはこちらから。