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新型コロナウイルス-「アメリカの怖すぎる予測」

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アメリカの感染数

新型コロナウイルスの感染は、私が住んでいるカリフォルニア州では、ニューヨーク州ほどではありませんが、それでもやはり感染ケース数は確実に増えています。

 

カリフォルニアでは、本日昼の時点で、感染者数は昨日から200人増え、合計で8,706人となりました。亡くなった方は、合計で185人となったようです。(Los Angeles Times。LA Timesでの数字は更新されていくので、数字は変わっていきます。)

 

ニューヨークはニューヨーク州だけで、今現在、中国全体の感染数(82,361件)を超えてしまっています。昨日からだけで 7,729件も増え、合計では 83,712件となってしまったようです。(データはこちら。)

 

アメリカ全体では、既に 206,207件も確認されているということです。Johns Hopkins大学のデータ  によると(4/1/2020 12:45p.m. (日本では既に4/2))、全世界で 921,924件ですから、アメリカが、世界の全感染数の22.4%を占めていることになります。3月はじめからの伸びを考えると、もう言葉が出ないくらいの数字です。

 

またその急激な伸びに伴い、州やカウンティ(郡)や市ごとに、それぞれの対策は行われていますが、それとは別に日曜日には大統領がガイドラインを発表しました。その頃から立て続けにいろいろな予測が発表されていますので、それらを整理してまとめてみます。

 

日曜日、対策本部ドクターたちの発言

大統領の会見には、新型コロナウイルス対策本部の2人のドクターが、いつも一緒にステージに立たれています。Dr. Fauci 氏と Dr. Birx氏です。Dr. Fauci氏は、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)の所長です。

 

日曜日の朝、Dr. Fauci 氏は、CNNの「State of the Union」のインタビューの中で、「コロナウイルスは何百万もの人を感染させて、100,000人~200,000人の人を殺すかもしれない」と答えていらっしゃいました。その様子はこちらにまとめられています。

 

また同じく日曜日、もう一人の対策本部の Dr. Birx 氏は、NBCの番組のインタビューを受けていました。そして「どの州も、どの大都市圏も、ウイルスからは逃れられない。どの大都市圏もニューヨークと同じ様なアウトブレイクが起こるであろうと想定しておくべきである。」「だから今準備をしておかないとならない。」とおっしゃっていました。(動画で最初の方と、8分目あたりの発言です。)

 

また、動画の中でおっしゃっていたプロジェクションはこちらかと思います。このサイトでは、これからの予測がグラフ化されています。今見ると、4月16日がピークと予想されています。そして死者数が横ばいになるのが、6月1日頃になっています。

 

同日、大統領がガイドラインを発表

お二人がインタビューを受けていた同じ日、3月29日の日曜日、大統領は「Social distancing (社会距離戦略)」を4月30日まで続けることを発表しました。

 

その前週には、イースター(4/12)までには通常に戻る(return to normal)ようにしたいと言っていた大統領でしたが、日曜日には態度も発言も変わっていました。

 

NBC News によると、トランプ大統領は日曜日、「イースターのターゲット日は、『just an aspiration、単にそうだったらいいという願望』だった」と言い替えたと、報道されていました。イースターの頃は、普通に戻るどころの話ではなくて、恐らくその頃2週間後あたりが感染死者数のピークになるのではと予測されています。

 

会見の詳細は、BBCで日本語にまとめられていますのでそちらを読んでいただけるとおわかりになると思います。

 

大統領は日曜日もまたつまらないことをツィートして、 backlash を受け取っていましたが、とてつもない死者予測数で真剣さが変わったようです。

 

大統領「とても苦しい 2 週間」

3月31日(火曜日夜)の記者会見で、大統領は以下のように述べました。アメリカではまだ4/1の午後(日本時刻4/2の朝)ですから、まだ昨日の発言です。こちらもNHKで既にニュースになっているので、見ていただくと様子はわかると思います。

 

The U.S. is facing a “very, very painful two weeks.” 

 

この記者会見の様子はこちらで全部見ることができます。いくつかのチャンネルでYouTubeで流しているので、見てみてください。非常に厳しい予測がされているのがわかります。

 

Mitigation

記者会見で、対策本部のDr. Birx氏は、以下のスライドを使って、どうしてこれをするのかを説明していました。以下が使用したスライドです。

 

このすぐ下のスライドでは、アメリカ人が次の30日間で、何を目的として大統領のガイドラインに従わないといけないのかが説明されていました。「mitigation」で、何ができるのかということを説明しています。今回のパンデミックの中で「mitigation」というのは、キーとなる単語の一つなので、これを機会に覚えておくといいと思います。「緩和、軽減」という意味です。Longman Dictionary では、「a reduction in how unpleasant, harmful, or serious a situation is」と定義されています。

 

下の図では、濃い青い山が、もし「mitigation」をしなかったらこうなるという山を表しています。つまり何もしなかったら、1,500,000~2,200,000人が亡くなるだろうという予測になっています。一人一人が social distancing をしたり、stay at homeしたり、 手洗いなどを実践することによって、山を低くすることができます。そうすることによって、斜め線が入った山のようにしないとならないと言っていました。それでも、100,000~240,000人の方が亡くなります。でも何もしないと、150万人から220万人の方が亡くなると予測されています。だから私たちはこれをしないとならないわけです。

イタリアやスペインや韓国や中国からの経験などから、どれくらいの数のべッドや ventilators、またどれくらいの人が感染するのかなどの洞察ができていると言っていました。そして下のスライドは、細かい時間的経過を表しています。しかし、これは full mitigation を仮定しているそうです。また、これは毎日実際のデータに合わせて更新されているとのことです。ですから(恐らく記者会見のときには)これが最新の状態での、アメリカで予想されている死亡者数になるようです。見てお分かりのように、これから2週間後くらいが最も大変なときになりますね。

この下のスライドでは、一番下の青のラインが今のカリフォルニア州のケース数です。これは累積数です。そのすぐ上のラインはコネクチカット州です。オレンジがニュージャージー州です。そして一番上の青がニューヨーク州です。黄色はワシントン州です。

 

 

ワシントン州では最初に感染が多く発生しました。1か月前、ワシントン州で感染が始まった時、州は医療関係者を集中して、strong mitigation methods と検査を取り入れたと言っていました。今はその結果を見ることができると言っています。(つまり感染数は最初多かったものの、そこからは比較的少ないままで保たれているということです。ワシントン州ではNY州の2週間前、そしてカリフォルニア州ではNY州よりも1週間前と、それぞれ早いうちに感染が多かったのですが、今まだそれほど爆発的に感染数が増えていないという例で紹介されているようです。)

 

下のスライドは、全部の州になります。他の同様の人口を抱えている州や大都市圏と比較しても、ニューヨーク州とニュージャージー州が突出しているのがわかると思います。対策本部の30日間の狙いは、この48のボトムに(つまりニューヨーク州とニュージャージー州以外に)、アウトブレイクすることなしに、新感染の比較的低いこのレベルを保ってもらうということだそうです。これはそれぞれのコミュニティがそれぞれ緩和していかないとなりません。

 

最後にイタリアの感染数の推移を見せてくれました。この下のスライドです。4週間目のfull mitigation によって、やっと新感染が減ってきたことがわかるグラフです。なので、アメリカでも、国としてコミュニティとして一緒に頑張っていくことによって、こういう可能性があるということを示しているわけです。

 

 

Dr. Birx氏は、最後にこう言って締めくくっていました。

 

ストレスフルなのはわかりますけれども、医師や看護師、検査技師などはもっとストレスフルでしょう。I know this is stressful, but it is more stressful and more difficult to the soldiers on the front line. 彼らのことを前線にいる戦士たちと呼んでいましたが、本当にそうであろうと思います。

 

There’s no magic bullet. There’s no magic vaccine or therapy, it’s just behaviors. Each of our behavior is translating into something that changes the course of this viral pandemic over the next 30 days. 

 

このドクターの最後の部分の動画を載せておきます。(ドクターの言葉から始まるようにしてあります。)

 

 

 

It’s just behaviors. 

 

私たちの振舞い、行動に、危機的な状況がかかっているということなので、私も30日間のガイドラインに従って、今後も引き続き家でじっとしていようと思います。私たちは、あとたった1か月、家にこもっていればいいだけです。

 

皆さんも、お気をつけてお過ごしください。

 

 

 

さて、私がどうやって29歳から英語を勉強し直し、

今に至ったのかの勉強法については、

こちらのPDFにまとめています。

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