絶対話せる!英会話

引き下がると損をする。

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一昨日Targetに浄水器のフィルターを買いに行った。(Target=ちょっと小奇麗なスーパー。デパートかな?)レジで「Targetのカードを作らない?3ドル安くなるわよ。」と言われた。「仮の免許しかないのだけれどそれでも作れる?」と聞いたところ、「大丈夫よ、ソーシャルセキュリティナンバー(SSN)があれば。」と言われた。しかしナンバーはそのときに控えていなかったので、「じゃ、明日また買いにくることにする。」と言って帰ってきた。

そして今日授業の後、再びTargetへ行った。「カードを作ると、3ドル安くなるって聞いたから、カードを作りたいのだけれど。」と伝えた。ところが仮の免許証を出したところ、「バーコードを読み込むから、本物の免許証じゃないと駄目なのよ。」と言う。「えぇーっ、昨日の人はできるって言ったよ。」と言ったところ、キャッシャーの人は別の人を呼ぶ。そしてその人もまたできないわよ、と言う。

「でも昨日途中まで手続きできたわよ。SSNを入れるところでできなかっただけよ。」と引き下がらない私。「分かった、聞いてくるね。」とキャッシャーの人は事務所へ電話をかけに行った。戻ってきて「大丈夫みたいよ。」と言う。だから言っただろうが。その後かなり慣れない手つきでどうにか手続きは終了。3ドルの割引はもちろんしてもらった。

別に3ドルの件であれこれ言うつもりはないのだが、アメリカでは本当にこういうことが多い。ダメだと言われたことでも他の人に聞けば違う答えになる。適当な人がいなければまた日を改めて出直してみることも必要だ。何でも一度で引き下がってはダメなのだ。こう聞いたよ、と強く伝えて相手を動かさなければならない。面倒な国なのである。

前に友人のトルコ人くん(一昨年、昨年といつも助けてもらった彼)にこう言われた。「この国はね、自分の方が何でも知らないとダメなんだよ。分からなければ分かるまで聞く。そして自分の方が知識を持てば、相手を動かすのは難しくない。この国はあまり働かない(働く気のない)労働者と一部のスマートな人が上手く機能して成り立っている。働く気がない労働者はロクな仕事をしない。だから彼らを動かすには自分の方が何でもよく知っていないとダメなんだ。」

へぇーっ、と思った。今回のことにしても(つまらないことなのだが)私ができるって知っていたから彼らが動いたわけよね。彼の言っていたことは正しい。

少し話が逸れてしまったのだが、私が言いたかったことは、アメリカでは何でもすぐに引き下がってはいけないということ。納得できる答えがもらえないとき、相手が正しいことを言っていると思えないとき、自分が訴えれば状況が変わるかもしれないとき、絶対に引き下がってはいけない。日本では決まりごとは決まりごとなので、状況が変わる可能性はとても低いのだが、アメリカでは次の日には、または違う人からは、180度変わる回答をゲットすることだってあるのだ。

一度言われただけで「そうなのか」と納得していてはいけない。先日、スペイン語の教授も同じことを言っていた。「納得できる答えがもらえなかったら?どうする?簡単でしょ。次の人に聞く。次の日に聞く。全員から同じ答えが戻ってくるなんて思っていたら、何ごとも進まないわよ。」

「同じ答えを用意してください」と思うのが日本人だが、この国のそこら辺の労働者の質はかなり悪い。彼らを見ていると、日本人って本当に躾が行き届いている国民だな、とつくづく思う。ここでは日本ではまず考えられないような対応によく出くわす。大体分からないから質問に行っているのに「Don’t ask me why.」と言われた際には「じゃ、誰に聞けばいいのよ?もっときちんと仕事しなさいよね!」という気分になる。いちいち腹を立てても仕方がない。知りたい情報、望ましい答えが欲しかったら、それらが得られるまで聞くのだ。一度っきりで引き下がっていたら、アメリカでは一生損をして終わってしまう。

面倒な国だが、ここで暮らしている以上この国のやり方に慣れるしかないだろう。
ま、今日は3ドルでも得してよかったが。

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