先日オフィスの同僚(ディレクターの秘書のおばちゃん)が私達に何かを聞いてきた。「UAEって何?」「国の名前よ。」と一人が答える。「何の略?」と言うので、私は丁寧にスペルまで教えてあげた。彼女はどうやって綴るのかも知らなかったからだ。「初めて知ったわ。」と彼女。
「何でこんな国知っているの?」と言わんばかりの表情をしていたので、「世界でとても金持ちな国の一つよ。」と言ったら、きょとんとしていた。「石油が出るのよ。一度その国の空港へ立ち寄ったことがあるのだけれど、空港の中は大理石で作られたものがたくさんあったわよ。」と言ったところ、「あー、石油。それでお金持ちなのね。」と納得していた。
私が小学生のとき、かれこれ30年近く前、社会科のカラー資料集に"世界一金持ちな国”と紹介されていた。つまり私は小学生のときからこの国のことを知っていたわけだ。彼女は50歳くらいか。その間一度もアラブ首長国連邦のことを聞いたことがないという事実に私は驚いた。日本の50歳の人なら、どんな国かは知らなくても、国の名前を知らない人なんて恐らくいないのではないだろうか。
ま、一人の常識がその国の常識というわけではないけれど、アメリカ人の海外への興味のなさを改めて見たような気がした。