今日はダウンタウンへ行って来た。フリーウェイに乗ると、10分もかからない。今日は安い白いシャツを買いにダウンタウンへ行ってみた。明日からの仕事に必要なのだ。
今日私が行った場所はブロードウェイ通り。4thから8thと交わる辺りをブラブラとした。友人曰く、ここは元々はNYのブロードウェイのような場所だったとのこと。そう言われてみると、両側の建物は結構モダンなヨーロッパ調のような造りになっている。そして明らかに劇場のような入り口、そして数件の店は、劇場時代の階段・テラスなどをそのまま洋服のディスプレイ場所として使っている。こう言うと素敵な通りを想像する人もいるかもしれないが、実際はその逆。劇場として使われていたと思われるビルのほとんどは、2階以上は廃屋となっている。つまり見捨てられてしまったような劇場街に商魂たくましい人たちが集まり、一大激安商店街へと変身を遂げたという感じの場所である。
ここの公用語はスペイン語である。英語はほとんど聞こえない。つまりヒスパニックが95%くらいいるような感じなのだ。アジア人は4人ほど見かけたが、白人は一人も見かけなかった。(黒人は時々歩いている。)ストリートでギャンブルはやっているし、浮浪者はうろうろしているし、暗くなったら絶対に近づかない方がいいエリアだろう。しかし洋服はとても安いのだ。今日は商品全てが2ドル99セントという店を見つけた。安いからと言って特にひどい服を売っているわけではない。かわいいキャミソールやギャザースカートなどもある。しかしどうやったら、ここまで安くできるのか。この金額で一体どうやったら儲けがあるのか。原価はいくらなのか。商売が成り立つのがとても不思議である。私はモール2軒を見て、5ドル99セントと12ドル99セントの白いシャツを買った。仕事のためのシャツなので、高いものは買う気がしなかった。
60年代にはこのブロードウェイ通りは、LAでも最高に活気があり、LAでも一番と言われるほどのきれいなストリートだったそうだ。建物の凝った造りからもそれは分かる。それがどうしてこんな町になってしまったのか。劇場での芝居やミュージカルといった業界自体が廃れてしまったのだろうか。それにしてもビルが1階部分しか使われていないのは、本当にもったいない。しかし治安が悪すぎて、誰も入りたがらないだろう。以前この近所に来たとき、駐車場では堂々とドラッグを使用している人がいた。お金を払って車は停めたのだが、車が荒らされる危険があったため、車を動かした。
ここからダウンタウンのビル街も近い。そちらには在ロサンゼルス日本国総領事館なども入っている。とてもオシャレできれいなビル郡だ。以前このブロードウェイ通りの辺りで働いていた人たちや会社などは、皆ああいう新しいビルへ移っていってしまったのだろうか。今もこの通りや古い建物がきちんと再利用されていると言えばされてはいるのだが、折角の劇場街がこんなに廃れてしまったのを見るのは、何か悲しいものがある。もっと別な方法で町が活気づく方法はなかったのだろうか。安い買い物ができて満足だったのだが、町の歴史を教えられると何やら複雑な気持ちになってしまった。