人生において思い出せる中で、実は二度支払が遅れたことがある。しかもどちらもアメリカに来てから。(何をやっているんだか。しかしどちらもその支払期日には支払ってはいるものの。)この二度目は実は今月の話だった。6月のはじめに久しぶりに高熱を出した私は、支払期日になって支払いを済ませていなかったことに気がついた。(私は短期間の支払の場合は、自動振込みにしておらず、給料日に半月分の支払いを銀行のオンラインで済ませる人。)しかし今回は給料日の夜からの高熱。そのため熱がひいた頃には既に支払い期日だった。
近くにその支店があったので、お店で支払いができるか聞いてみたところ、オンラインか、振込みか、チェックでの手続きしかできないと言われた。オンラインで支払おうと思ったところ、手元にカードがなかったことに気がつく。カード番号はネット上に保管していたものの、カードの裏のSecurity Codeまでは控えていなかった。そのためオンラインで支払いができず。仕方がない、カードを取りに家に帰って再度オンラインで支払いをしようと思ったところ、ふとそこに書かれた文字が目に入った。Eastern Timeって書いてあるではないか…。それでは既にもう手遅れである。
「何で支払にEastern Timeなんて利用するんだよー、西海岸の時刻に合わせてよー。」と知り合いにぶつぶつ文句を言っていたところ、彼は言った。「遅れたの、初めてなんでしょ?なら理由を言って取り消してもらえばいいよ。」と。
へ?そんなことできるものなのか?
と言うわけで支払手続きを済ませて、翌朝電話。週末を挟んだため、電話をかけた朝にはまだ支払いが完了していなかった。支払いが確認できてからでないと何もできないと言われたので、翌々日朝にまた電話。そして言った。「具合が悪くって、支払ができなかったのですけれど、延滞料を今回は免除してもらえませんか?」と図々しくお願い。(アメリカでは、日本人の多少の図々しさは、それでもまだアメリカ人と比較するとかわいいもの。)
すると「OK」と言うではないか。お願いしてみたこっちがびっくりした。「30日くらい処理にかかるかもしれないけれど、請求された延滞料は取り下げておくから。」と。更に「今0%の利子なんだけれど、これが上げられることもないよね?」と確認。「それも大丈夫よ。」とのこと。
驚いたなー、言ってみるもんだ。この電話で、延滞料25ドル支払わずに済んだ。ネットで確認したところ、確かに一度請求された延滞料はCreditにされていた。日本では考えられない処理だ。確かに支払期日には支払ったものの、支払期限の時刻は過ぎていた。確かに今まで遅れたことはないものの、それでもこういうお願いが通ってしまうということにびっくり。(ま、残高も支払額も数百ドルで大した金額ではないものの。ちなみにこれは去年の車の修理代。そのお店で、0%で分割払いができるというので、それを利用したのだった。)
アメリカって確かに何でも交渉次第だが、こんなことも交渉ができてしまう、という事実にびっくり。
しかーし今回のことで反省した私は、支払を全て銀行からのBill Payにした。アメリカは支払い期日頃に支払いをしていないことに気がついても、日本のようにそのお店に行けば払えるとか、コンビニからでも支払ができるとか、そういう便利な仕組みがないということが分かったのだ。そして期日も今回のようにEastern Timeだったりもする。そのためあらかじめ支払いをしておくことが大事だ、と身にしみた今回の失敗。
いくらお金の計算が趣味(いかにお金を使わずに生活できるか、何日お金を使わずに生活できるか、いつも倹約生活)の私でも、そして少なくても週に4,5回は銀行口座をネットでチェックする私でも、更に家計簿(Excel)をつけて、それぞれのStudent Loanの利子の計算までしている私でも、病気になったり不慮の事態に遭遇することはある。そういう遅れのためにクレジットスコアが悪くなってしまうかもしれない。そして実際に病気で支払が遅れた私。(当日には振り込んだものの。)またいつ何時こういうことがあるかもしれない。今後は最低支払金額だけでも、振り込み手続きはしておくことにした。
アメリカはクレジットカードを使わないと、クレジットスコアもあがらない。しかし支払い履歴が悪いと、すぐにスコアが悪くなるらしい。(実際にどれくらいのことをすると、どれくらい悪くなるのかは知らないが。)現金払い(もしくはデビットカードの支払い)の方が私は気楽でいいのだが、使わないとクレジット履歴が残らないため、普段は無理やりクレジットカードを使うことにしている。しかーし今回のことで、支払いを忘れたときのPlan Bはない、ということに気づいた私。ひょっとしたらアメリカでは、そのせいで今回のように交渉の余地があるのかもしれない。日本だったら(少なくても都市圏では)、忘れてもすぐに支払いができる場所があちこちにあるから支払いができないということはあまりない。
反省しつつも、言ってみるもんだな、と段々とアメリカ化してしまう私だった。