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青空。

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友人が空の色についてブログで書いていたので、今日は青空から連想した昔の思い出について書いてみようと思う。

私が今住んでいるLAは空の色が本当に青くてきれいだ。東京と違って高いビルが少ないので、都会にも関わらず青空はよく見える。天気のいい日に学校で、青空の中に映える校舎を眺めていると、こんなに素敵な場所で学生をしているなんて贅沢だな、といつも思う。

しかし私にとっての青空はやはり日本、日本の田舎である。私は若い頃はバックパッカーだったので、カメラを抱えYHを泊まり歩いて、神社仏閣、自然、精霊を求めてあちこち歩いた。

そして旅行に行かなくても、青空はいつも私の家の周りにあった。実家があった辺りは東京からは30kmも離れていないが、30年以上前は、家のすぐ裏も、少し反対側へ行った辺りも、どちらにも一面の田んぼが広がっていた。地平線は水田だった。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%8B%E6%B2%BC) 私にとって、この水田と青空は、切っても切れない仲である。

当時の私の家の周りは自然だらけだった。私の家の前は大きな地主さんの家と蔵があり、その横には竹やぶが広がっていた。春になると、勝手にそこから筍を取ってきて、筍ご飯を食べた。家の裏には林があり、そこを抜けると畑が続き、私は子供の頃、おままごとは本当の野菜を使っていた。(つまり野菜泥棒。)そこを更に下っていくと、前方に広がるのは一面の田んぼだった。

田んぼは季節を感じるには、最高の場所である。春になると水田に水が入り、苗が植えられる。初夏になると苗が育ってくる。夏になると緑の背が伸び、青空と日光の下で葉がキラキラと反射する。じりじりした太陽光線を浴びて、苗はぐんぐんと育つ。そして秋が近づくと実がつき始める。すると稲は頭を垂れる。全ての稲の葉の色が変わり、頭を下げた稲だらけになると、収穫が始まる。収穫された稲は束ねて干される。収穫後、田んぼから水は抜かれ、土の上には残された株がまとめられる。これが1年のサイクルで春になるとまた水田に水が入れられる。

この間、私は春に芹を摘み、初夏に野蒜を摘み、夏にはザリガニを取り(尻尾を切って、共食いさせるという残酷なやり方)、用水に足を突っ込めば時にはザリガニに足を切られ、自転車であぜ道を通ればカマキリやバッタを轢いてしまい(突然出てくるので避けきれない)、カブトムシを捕まえては、ついうっかり餌をあげるのを忘れて干からびらせてしまい、秋にはトンボを蜘蛛の巣で捕まえた。田んぼに加えて私の家の裏は林だったので、夏はセミの大合唱。セミの鳴き声の種類が変わっていくにつれて、夏の始まりと終わりが分かった。私は季節とその移り変わりを家の周りの全ての自然から感じていた。

青空に話を戻すと、こうやって自然から季節を感じていた私にとって、青空のイメージは、夏の田んぼ。夏と言えば、田んぼの緑。この緑と青空のコントラストが、私にとっての日本の夏。LAも青空はきれいだが、私にとっては、水田がないので寂しい。

中学生までは学校が田んぼのすぐ脇にあったので(マラソン大会は田んぼのあぜ道!)自然に田んぼがいつも身近だったのだが、高校に入るとすっかり田んぼは見かけるだけの存在になってしまった。毎日目にしていても、中学生のときのように田んぼに実際に触れることはなくなってしまった。しかし、とある日のこと、確か部活の合宿から帰宅したときのことだったと思う。電車で帰宅した際、その窓の外に田んぼが見えた。(電車は田んぼの中を走っていた。)太陽の下で若い稲が、風になびいて光を反射していた。はるか左の方から右の方角へ、育ち盛りの稲の葉が風になびいて大きな大きな緑のうねりを作っていた。目の前に広がる一面の田んぼが、そよそよそよそよと気持ち良さそうに揺れていた。それを見て、私はここで育ってよかったな、としみじみと思った。この稲の緑と青空の強烈なコントラストにかなうものはない。

しかし今では私の実家の辺りも、田んぼは畑となり、更に畑は道路とイーオンに変わってしまい、昔のイメージはどこにもなくなってしまった。今となれば写真をもっと撮っておくべきであったとは思うものの、私が高校生の頃はカメラはそれほど身近な物ではなかった。(デジカメなんて最近の品物。)その後、旅写真をもっとうまく撮りたい気持ちから写真学校へ通ったこともあったが、その頃の私は衰えていく自然や生き物に美を感じていたので、若い盛りの稲には興味がなかった。

失ったものは戻らない。今ではあの田んぼの光景は私の記憶の中にしか残っていない。青空はどこにでも存在する。しかし私には、あの田んぼの緑と暑い夏の空の組み合わせを超えられる青空はどこにも存在しない。

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