絶対話せる!英会話

モスクへ。

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今日は授業の後、イスラム寺院へ。土曜日にそのモスクへ行ったところ、月曜日の午後なら代表者が一番時間が空いていると教えてもらった。私が訪れたときにちょうどその方が外出から戻って来られて、とてもタイミングがよかった。そして少し時間があったようだったのでお話をさせていただいた。

土曜日にモスクの管理人さんからイスラム教についての小雑誌をいただいていたので、それを一通り読み、質問したいことを書き出しておいた。イスラム教についてはあまりよく知らないので、昨日は世界の宗教(日本から持参)の本にも目を通していった。先日のクリスチャン教会訪問で大変ショックを受けたので、今日はどんな話を聞いても驚かない!と覚悟と準備をしていったわけだ。

ところが、である。モスクの代表者の(何て呼ばれているのかわからない。名詞にはDr.とDirectorとだけ書かれている)Mustafaさんからはとてもリベラルな印象を受けた。彼は「この世の全てを作った神」それだけが本当であって、それはキリスト教でもユダヤ教でも変わりはないと言ったのだ。そして神によりAdamが作られ、そして彼は全ての人間の父となった。それはどの宗教でも変わらない事実であり、創造者としての神を信じている限り、神は一つであると言ったのだ。驚いた。

そしてどの宗教にも極端になる人・解釈を間違う人はいるし、そういう人たちがテロを起こしたり、戦争をしたりすることもあるが、それはコーランに書かれていることではない。コーランにはもっと皆のためになるようなことが書かれているそうだ。例えば人生を作り上げていくにはどうすればいいかということから、農業のコツ、商売はどのように始めればいいか、どのように契約を結ぶべきかなどという実際的なことまで触れられているそうだ。その中には法律も含まれるらしい。私が1000年以上前に書かれた法律や規律は今の世の中にはそぐわず時代遅れにならないのかと聞いたところ、書かれていることは「general guideline」であり、それは今のこの生きている時代でmodifyされ、そのときに合うように解釈できるとのこと。ふーむ。

進化論については、missing linkがあることは確かだが、知識として全てのことは知っておかなければならないという考えらしい。先日アメリカのとある公立学校で進化論を教えないということにショックを受けたと伝えたところ、イスラム教のほとんどの学校ではevolution, creation, mutation全てを教えているとのお応え。どれが正しいのかはともかくすべてを教えなければいけないという考えは、先日のクリスチャン教会の牧師さんよりもリベラル。

その他なぜ女性だけが顔を隠さなくてはいけないのか、長いスカートをはかなければいけないのかと聞いてみたところ、女性は男性にとってattractiveな存在だし、跪いてお祈りをしなければいけないときに短いスカートなどでは適さないだろうし、女性の魅力をカバーすることは彼女たちの防御にもなるとのこと。しかしそれは全ての女性がそうしなくてはいけないということではなく、例えば信者でない私がお祈りの時間に参加するときにはそういう服装をする必要はない、とのこと。

アフガニスタンでイスラム教徒からクリスチャンになった人に、政府が死刑判決すべきかどうかもめていた問題では(あ、すでに昨日解放されたとのこと)、政府がHarabaというものをその人の改宗に対して利用しようとしたと説明された。何でもそれは人が世の中や社会を乱そうとしたときにあてはめられる〝rule allows you to execute or to eliminate something”という概念らしい。(そのままの言葉。)

驚いたのは他の宗教のworshipに対しても寛容だったということ。私はイスラム教徒はもっと他の宗教を排他的に扱うのかと思っていたのだが、コーランの中の一部を見せられてこう説明された。もちろんアラビア語は読めないので、あくまで説明だが。その一節には「I have religion. You have religion」と書かれていて他の人の宗教も尊重するように、と書かれているそうだ。徹底的な一神教だと思っていたので、びっくり。

一つだけそれはちょっと…、と思ったのは、イスラム教では宗教と政治が一体であるべきという考え。それが基本だそうだ。このことを除いては、イスラム教の考え方にとても納得できる部分が多かったので、正直言って本当に驚いた。今回はいい意味で。

先日言ったプロテスタント教会の牧師さんの極端な考え方よりも、今日行ったイスラム寺院の代表者の考え方の方が、とてもリベラル。理解できる。私が今まで持っていたイスラム教のイメージは大分偏っていたことに気がついた。ニュースでの知識しかなかったため、一部の人の極端な行動により私の考えも影響されていたが、じっくりと話を聞いてみると私が抱いていた印象と実際のイスラム教の教えは全く違った。先日の牧師さんよりも今日のMustafaさんの方がよほど博愛主義。私はメディアのイメージをそのまま受け止め、どちらかと言えばイスラム教に対してそれほどいい印象は持っていなかったのだが、それは無知ゆえの間違いだったような気がする。

とても両極端な牧師さんたちだったので、また他の教会や寺院に行って話を聞いてみようと思う。(タームペーパーも書くので。)一人と話しただけで全てが分かるわけがない。しかし自分で行動しないと分からないことはたくさんある。与えられた情報だけで自分がそれを知っていると思ったら大きな間違いだということを改めて認識させてくれた今日のモスク訪問だった。

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