先日、アメリカ人友人と英文の添削をしていました。
そのときに友人が言った英語を今日は紹介したいと思います。
それは「思いつきもしなかった。」
「考えたこともなかった。」です。
まず添削していた生徒さんの英語はこういう内容でした。
「先生が 「a piece of cake」 という
イディオムを言ったとき、どうして
「slice」 は使わないの?と質問しました。」
つまり、「a piece of cake」 の 「piece」 は、
どうして 「slice」 ではないの?
と質問されたそうです。
それを見てクスッと笑った友人。
「面白い質問だわー。」
「今まで考えたことさえなかった。」
この 「思い付きさえしなかった。」
という英語を今日は紹介します。
その前にまず 「a piece of cake」
について書きますと、それは
「とても簡単。」ということです。
日本語で言うと、「朝飯前」 や 「楽勝」 と
似たフレーズだと思います。
インフォーマルな言い方です。
・It’s a piece of cake.
と言うと、「そんなの簡単だよ。」
という意味になります。主語は It の代わりに、
何でも大丈夫です。主語なので、
名詞相当語句であればOKです。
ちなみに 「a piece of cake」 は、
イディオムなので、
「very easy」 の意味として使うときは、
「slice」 ではなく、もちろん
「piece」 としないとダメです。
さて、ここで 「『a piece of cake』 の
「piece」 は、どうして 「slice」 ではないの?」
という元の文に戻ります。これを読んで、
私のアメリカ人友人は笑った後、
こう言いました。
「考えたことさえなかったわね。」
それは、こういう英語でした。
・It never even occurred to me.
「occur to 人」 は、「人の心に、
思い浮かぶ・気が付く・思いつく・考えつく」
という意味です。
文全体としての意味は、
「私は考えもしなかった。」
それに 強調の 「even」 がついて、
「そんなこと考えたことさえなかった。」
となっています。
いや、確かに。^^ 私もそんなこと、
考えたことがありませんでした。
人によって気になるところは違いますね。
私は、「どうしてケーキなんだろう?」
と思ったことはありますが。
この文を日本の人が一から作り上げて
英作文することは難しいと思いますので、
この形はこのまま何度も音読して覚えてしまってください。
いろいろと考えていても、
1人では考えつかない形だと思います。
・It never occurred to me.
「考えたことがなかった。」
・It never even occurred to me.
「思いつきもしなかった。」
この場合は、会話の流れから何について
考えていたことがなかったのかがわかりますが、
それがわからない場合は、
それらを補って言う必要があります。
その場合は、この文の後ろに、
「that 節」 を続けるか、
「to + 動詞」 を付けるかします。
・It occurs to 人 + that 節
<例>It never occurred to me that
[I’d become a musician.]
ミュージシャンになるとは、思いもしなかった。
that 節の後ろを変えれば、
かなりいろいろなことが言えます。
・It occurs to 人 + to 動詞
<例>It didn’t occur to me to
[ask her ~. / be a teacher.]
彼女に~を聞くことを思いつかなかった。
先生になるとは思ったこともなかった。
否定文ばかり紹介しましたが、
もちろん肯定文でも使えます。
でも何となく否定文での出現が多いような気がします。
本日は友人が言ったこれだけは忘れないでください。
・It never even occurred to me.
「考えたことさえなかった。思いつきもしなかった」
誰かが何かを言って、
「そんなこと、考えたこともなかったわー。」
という場面を想像して、練習してみてください。
たった7語ですので、
それほど難しくないと思います。
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こちらのPDFにまとめています。
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