今日はトランプ大統領の選挙中のスローガンから、
英語を学んでみようと思います。
ええ、あの「Make America Great Again」です。^^
この文、何文型だかわかりますか?
トランプ大統領が誕生して、1か月少し。
私も10年以上アメリカに住んでいますが、
こんなに毎日ニュースに上る大統領は初めてだと思います。
10日ほど前はトランプ大統領が、
メディアの会社を名指しで
(The New York Times, NBC New, ABC, CBS, CNN)を
The fake newsであると非難しました。
この「Fake news」 という語は、最近非常にニュースで
見たり聞いたりするようになった言葉です。
ちなみに、こちらがトランプ大統領のツィートです。
The FAKE NEWS media (failing @nytimes, @NBCNews, @ABC, @CBS, @CNN) is not my enemy, it is the enemy of the American People!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) February 17, 2017
これらの名指しされたメディアは、
自分の敵ではなく、
アメリカ国民の敵であると、
言ってしまっているところが少し怖いですね。
(最初はこの後ろにSICK!と書かれていましたが、
後で消したようです。)
さて、今後も注目を集めることになるであろう
トランプ大統領ですが、
その彼の選挙中のスローガンであった
「Make America Great Again」 、
これに今日は注目してみます。
これは大変わかりやすいスローガンで、
うまいなーと思います。これがなければ、
大統領になっていなかったのではないかと思うくらい、
catchy slogan(覚えやすいスローガン)です。
このスローガンは、第五文型(SVOCの文)になっています。
第五文型って言うと、難しく感じる文型ですが、
2つの文が組み合わさっていると考えると、
実はそれほど難しくはなくなります。
第五文型を理解するポイントは、
SVOCの 「O」 と 「C」 の間には、
主語と述語の関係があることを知ることです。
ですから、SVOCの文には、その文の中に
「もう一つの文が組み込まれている」と
考えると、わかりやすくなります。
この文、Make America great again. に
主語を加えてみると、こうなります。
・We will make America great again.
これは、SVOCの文で、こういう感じで捉えます。
S 主語 =「We」
V 動詞 =「will make」
O 目的語 =「America」
C 補語 =「great again」
「OとC」 には、主語と述語の関係があるので、
be 動詞を補って、こういう文であると考えます。
・America is great.(again)
この文が、本文に埋め込まれていると考えるのです。
・We will make+【America is great again】.
ですから以下の文、
・We will make America great again.は、
こう解釈します。
■ We will make ➡【America [is] great again】.
■ 私たちは作るぞ!➡【アメリカがもう一度偉大である】 ことを。
実際の言葉では、「偉大を作る」 とは言わないので、
「偉大にする」 になります。ということで、
この意味は、「私たちはもう一度アメリカを偉大にしよう」 となります。
第五文型はこういう考え方で理解できます。
ポイントはここ。↓
【SVOCの 「O」 と 「C」 の間には、主語と述語の関係がある】
ということです。
こういう風に、C(補語) の部分が形容詞であるときは、
「目的語と補語の間に、be動詞を補います」。
文の前半までの部分「S + V」 に、
「O + C」部分(もう一つのS + V) が
組み込まれていると考えると、第五文型は理解しやすいです。
補語 (C) が形容詞のときのSVOCの文を、
数学的に書いてみると、こんな感じでしょうか。^^
SVOC = SV + [S’+be+C’]
・We will make America great again.
これがスローガンでは、
「もう一度アメリカを偉大にする」
「Make America Great Again」 となっているわけです。
私の個人的な意見ですが、
「自分の国が一番であること」を
大変誇りに思っている人たちが
アメリカには多くいる印象です。ですから、
「アメリカを再び偉大な国にする」 というのは、
アメリカ人の心をくすぐる
上手なスローガンであったと思うのです。
トランプ大統領就任演説は、この第五文型で締めくくられていました。
どれも先ほどの文と同じ作りです。
この動画の16分25秒目あたりから見てください。
見てみるとよく理解できると思います。
・Together, We will make America strong again.
私たちは作り出す。➡【アメリカが再び強い】 ことを。
意味:アメリカを再び強くしよう。
・We will make wealthy again.
私たちは作り出す。➡【アメリカが再び豊かになる】 ことを。
意味:アメリカを再び豊かにしよう。
・We will make America proud again.
私たちは作り出す。➡【アメリカが再び誇り高くなる】 ことを。
意味:アメリカを再び誇り高くしよう。
・We will make America safe again.
私たちは作り出す。➡【アメリカが再び安全である】 ことを。
意味:アメリカを再び安全にしよう。
・And yes, together, we will make America great again.
私たちは作り出す。➡【アメリカが再び偉大になる】 ことを。
意味:そう、一緒に、アメリカを再び偉大にしよう。
また先日、面白い記事を読みました。
それによりますと、トランプ大統領は、
次の大統領選のスローガンも既に考えているというのです。
それは、
・Keep America Great. だそうです。
これもまた第五文型の文になります。先ほどと同じように主語を補ってみると、
・We will keep America great.
SVOCの文ですので、
後ろの「OとC」 の部分を文にしてみます。
「America is great.」、
これを私たちはKeepする、
つまり保つと言っているのです。
・We will keep America great.
■ We will keep ➡【America [is] great】.
■ 私たちは保つ。➡【アメリカが偉大である】 ことを。
これで、「私たちはアメリカが
偉大であり続けるようにしよう」
と言っていることになります。これを
「Keep America Great!」 という
スローガンにすると記事には出ていました。
もう4年後には既に偉大になっていて、
その偉大さを保つという計画のようです。
ということは、8年間大統領職を続けたいと
考えているということですね。
共和党の中からもいろいろと
問題点が指摘されてきているので、
今後も動向を見守っていきたいと思います。
第五文型(SVOC)がわからなくなったら、
「OとC」は「主語と述語の関係がある」、
そしてそれが最初のSとVの中に、
組み込まれていると考える、
ということを思い出してください。
私がどうやって29歳から英語を勉強し直し、
今に至ったのかの勉強法については、
こちらのPDFにまとめています。
ダウンロードはこちらから。