絶対話せる!英会話

日本の大学は世界へ通用するようになるか。

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大学入試センター試験の廃止
検討されているそうですね。
へぇ、と思いました。新しい動きですね。

大学入試が一発試験でなくなり、
高校時代に何回か
受けられるようになるとのこと。
それはいいことですね。
ちなみにアメリカの大学入試は、
その直前までの成績とエッセーで決まります。

実は私、センター試験を受けたことがないのですが、
先日、センター試験の英語の過去問題をやってみました。
PCで斜め読みで問題を解いてみたところ、
全部で2問ほど、うっかり間違いました。
英語に限って言えば、ものすごく簡単な試験だなと思いました。

でもイライラする問題が多くて集中力が切れそうでした。
英語の単語が並べてあって、日本語の意味で文章を作り、
何番目と何番目のカッコの中に、単語が該当する番号を書くという
問題が耐えられない程まどろっこしくて頭がむず痒くなりました。
全部、英語で書いた方がどれほど簡単だか。
現実に英語を使う場合、与えられた言葉を並び替えて
文章を作るなんてありえませんから。

何でこんな役にも立たない問題の出し方をするのかが、
とても不思議です。
採点する方はラクかもしれませんが、
英語を使うという目的からは、相当ずれている試験だな、
と思いました。
やはり日本人が英語を使えないのは、
こういう試験でいい点数を目指さないといけないように
教育されているせいもあるなー、とあらためて感じました。

センター試験の廃止では、
英語だけが変わるわけではないようですが、
これから「グローバル人材の育成」と
「今後10年で世界の大学トップ100に10校以上」を
目指すような活動もされるようです。
これらの目的は、相当頑張っても難しいとは思いますけれど、
今までより少しは海外へ目を向けて行こうというところは
多少は評価できると思います。

私がなぜ日本のこういう目的が難しいかと思っているかを話す前に、
日本の大学が今はどれくらいランキングに入っているか
調べてみましょう。

『U.S. News』 という雑誌では、
世界の大学ランキングをよく紹介しているのですが、
2012年度のランキングでは、日本のトップ、東京大学がやっと30位。
そのすぐ下は、我が母校、UCLA。
35位に京都大学、50位に大阪大学、65位に東京工業大学、
75位に東北大学、86位に名古屋大学で、
100位以内には合計で6校入っていますね。

Time』ですと、東大が27位にランクされていて、
京都大学が54位にランクされているだけです。
ランクされているのは、アメリカの大学ばかりですね。
そして一部のイギリスの名門校。
私が通ったカリフォルニア州立大学群は
50位以内に5校もランクされています。
こちらはかなりアメリカびいきのランキングになっています。

他にもいろいろとランキングはあるのですが、
大体似たり寄ったりの結果です。

さて今現在のランキングはともかく、
私が日本の大学のランクが上がることはないだろうと考えているのは、
日本の大学には、世界中から
頭脳明晰な学生が集まらないからです。

アメリカの大学がランキングで強いのは、
優秀な留学生を世界中から広く集めているからに過ぎません。
決してアメリカ人が優秀だからというわけではないのです。
ではなぜ世界中の学生がアメリカに集まるかと言うと、
大学のその先に、アメリカでの明るい(と思われる)未来があるからです。

一部の先進国を除くと、アメリカでの生活は
大抵の国よりも生活水準(living standard)が上です。
そしてそのアメリカの大学で優秀な成績さえ取れば(特に大学院)、
新卒であっても相当な高給でアメリカで雇用されます。
もうそれは日本での初任給なんて話にならないほど。

そんなおいしい話があるなら、世界中から人は集まりますよね。
母国では頑張っても大変な生活なのに、
アメリカの知名度の高い大学でよい成績さえ取れば
アメリカである程度以上の生活が保障されるのなら。

一方、日本の大学の場合、外国人が日本で大学を出たからといって、
その先に明るい未来は、ほとんど想像できないですよね。
あったとしても、それが外国人にどこまで開かれているのか。
最近は日本人でも仕事を得るのが大変なのに。
日本はここら辺の外国人への差別がなくならない限り、
外国から優秀な人がやってくることはないと思います。

そして日本で就職する場合、
日本語オンリーな会社がほとんどですよね。
日本語しか分からない人たちが
グローバルな人材を上手に生かせるはずもありません。
おまけに就職活動自体も大変。

そうなると優秀な学生が、海外からわざわざ好き好んで
日本の大学へやってくるメリットは全くありません。
そういう中で、日本の大学が世界中から留学生を集めている
海外の大学と競争するのは難しいと思うのです。

これは大学や文部省の努力だけではどうにもならない問題です。
何か相当、社会を根本から揺るがすような出来事でも起きて、
日本国内の労働システムや会社が変わらない限り、
日本が魅力的な学びの場、働く場となることはないだろうと思います。

国の独自性を守るのも大事ですが、
国のシステムや大学を強くしようと思う場合、
国内だけでは人材が限られています。
世界中から集まる優秀な人材を競わせるに限ります。
アメリカという国が強いのは、そのためです。
外国人だからと言って差別されない、
自分の力だけで勝負できる土壌があるからです。

日本ではあと100年かかっても、
そういう仕組みは作れないと思いますね。
なので今回、試験が変わり、
国際社会で通用する人材の育成と謳われているのは、
日本政府の進歩が感じられて嬉しいのですけれど、
うーん、それはかなり難しいのではないかな、と
海外から見てそう思ったのでした。

でも変化はどんどんしていくべきなので、
それは評価したいと思います。

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